KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo

KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo - KANA-BOON・後藤正文/All photo by 山川哲矢KANA-BOON・後藤正文/All photo by 山川哲矢
「今日はアジカンに出演してもらいました。長年の夢が叶いましたよ。ありがとうございます!」
熱気あふれるZepp Tokyoのフロアに呼びかけるKANA-BOON・谷口鮪(Vo・G)の万感の言葉が、満場のオーディエンスのさらなる大歓声を巻き起こしていく――。

「KANA-BOONのGO!GO!5周年!」と題してメジャーデビュー5周年イヤー=2018年を爆進中のKANA-BOON。計5シーズンにわたって展開されているリリース&イベント攻勢の「シーズン2」は、ASIAN KUNG-FU GENERATION(東京)/ORANGE RANGE(名古屋)/フジファブリック(大阪)をゲストに迎えた東名阪対バンツアー「Let's go TAI-BAAN!!」と、まさにこのツアー初日に発売されたばかりの新作ミニアルバム『アスター』。
そして――ツアーの幕開けを飾る東京公演で実現した、KANA-BOON自身の憧れの先輩バンド=ASIAN KUNG-FU GENERATIONとの対バンは、KANA-BOONの4人の「原点」と「今」を改めて浮き彫りにする名演だった。

KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo - ASIAN KUNG-FU GENERATIONASIAN KUNG-FU GENERATION
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先攻はASIAN KUNG-FU GENERATION。冒頭から“サイレン”に“Re:Re:”に、と『ソルファ』の曲を畳み掛け、さらにキラーアンセム“リライト”まで連射! あたかもホームのライブ会場のような大歓声と熱いコールを呼び起こし、Zeppのフロアを激しく揺らしていく。
もともとキューンミュージック20周年記念で行われた「優勝バンドはアジカンのオープニングアクトとしてライブに出演」というオーディションで見事グランプリを獲得――というKANA-BOONのデビューのきっかけに触れつつ、「すっかり今日は立場が逆転して、これだけの人が集まってる中、僕らをオープニングアクトに選んでいただいて……(笑)」と先輩ならではの懐の深さを覗かせる後藤正文(Vo・G)。「鮪くん、今日ずっと眼鏡しててさ。『俺のコスプレかな?』と思って」のMCに、フロアがどっと沸き返る。

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初期曲“エントランス”(デビューシングル『未来の破片』のカップリング曲/『BEST HIT AKG Official Bootleg“IMO”盤』収録)、人気曲“ソラニン”、さらには雄大なスケールを備えたロックバラード“生者のマーチ”やアグレッシブなポップ感に満ちた“荒野を歩け”といった最新曲群も含め、デビュー15年の足跡を全9曲に凝縮したようなセットリストでこの日のステージに臨んだアジカン。「やっぱりいいね、音楽は。こうやって世代を超えて……自分たちが作った音楽がきっかけになって、ギターを買ったり、スタジオで練習したりとかさ」というゴッチの感慨の言葉が、そしてラストに披露した“今を生きて”の晴れやかなビートが、特別な一夜の高揚感と響き合うように力強く鳴り渡っていた。

KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo - KANA-BOONKANA-BOON
そしてKANA-BOON。名古屋・大阪公演が控えているためセットリスト全掲載は割愛させていただくが、“ディストラクションビートミュージック”、“Fighter”といったロックンロールナンバーの激走感も、センチメントと衝動がポップの彼方へデッドヒートを繰り広げるような“シルエット”も、「ゴッチが褒めてくれた曲やります!」とひときわ伸びやかに繰り出した“Wake up”の眩しいくらいの多幸感も、すべての歌と音が弾けんばかりの躍動感とともに広がり、Zepp Tokyoを一面のクラップやシンガロングで包んでいく。

KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo - KANA-BOONKANA-BOON
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この日のライブで何より際立っていたのは、最新作『アスター』から披露した新曲群の輝度と彩度だった。飯田祐馬(B・Cho)&小泉貴裕(Dr)のリズムワークがフロア丸ごと一足早く真夏の陽光の彼方へと導いてみせるような、リード曲“彷徨う日々とファンファーレ”のめくるめく加速感。谷口の小気味良い歌い回しと古賀隼斗(G・Cho)のギタープレイがミドルテンポの楽曲に切れ味鋭いグルーヴを与えていく、“アスター”の痛快なポップ感……。デビュー当時を思わせる衝動炸裂感と、デビュー5周年ならではのタフネスを確かに織り重ねながら、今この瞬間を最高の形で謳歌していることが、4人のアンサンブルからもリアルに窺えた。

KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo - KANA-BOONKANA-BOON
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ライブ中には、先ほどのゴッチの「コスプレ?」のMCに応えるように、谷口が眼鏡姿を披露して大歓声を巻き起こす一幕も。
「僕らずっとアジカンが好きなんですよ。初期の曲とか思い出がたくさん詰まってるから、“エントランス”とかもそこで爆泣きしてしまって(笑)。でも、最近はすごく『最新のアジカンが一番濃いな』って。心に染みるというか……最新の音楽がカッコいいバンドが一番カッコいいなと思って。俺らも見習いたいなあと思って――今日、新譜を出しました!」と語る谷口の言葉に、熱い拍手が広がっていく。

KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo - KANA-BOONKANA-BOON
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「アジカンは強いよ。勝てるとこっつったら、若さしかないからなあ(笑)」という谷口の言葉からも、この共演を全身で楽しんでいることが伝わってくる。そして、「若さで勝負していきたいんですけど、いいですか?」というコールをきっかけに、終盤も歴代アンセムを惜しげもなく畳み掛け、熱く激しくフロアを揺さぶっていった。
アンコールでは「せっかくなので……呼びますか?」という谷口の言葉とともに、ゴッチが再び舞台に登場! 「俺らが高校時代に一番カバーした曲を……」とKANA-BOON+ゴッチ編成で披露したのは“君という花”だった。メインのメロをふたりでリレーし、サビで珠玉のハモりを聴かせるゴッチ&谷口の姿が、そして名曲のフレーズを思い入れたっぷりに演奏する古賀/飯田/小泉の熱演が、どこまでも開放的な祝祭感を描き出していった。

KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo - KANA-BOON・後藤正文KANA-BOON・後藤正文
KANA-BOON×ASIAN KUNG-FU GENERATION/Zepp Tokyo - KANA-BOON・後藤正文KANA-BOON・後藤正文
「僕ら中学でアジカンに出会って、高校の軽音楽部でアジカンのコピーばっかりやってて……あの頃の自分たちが聞いたら、腰を抜かすぐらい嬉しい、感慨深い一日でした」――あふれる想いを、谷口がひとつひとつ丹念に語っていく。
「やっぱり、続けていくバンドがカッコいいなって。いろんなバンドがいる中で、一番はアジカンや!っていうのがいつまでも変わらないので。長く続けていこうかなと思いました。俺らはまだ、たった5周年ですけど、今日をまた支えに頑張っていこうと思います」
自分たちの出発点の情熱と、最新作で聴かせた「その先」の瑞々しい生命力が高次元で交錯した、清々しいロックアクトだった。(高橋智樹)

終演後ブログ
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