この最速ライブレポートでも昨年10月22日に行われた来日ショーケース・ライブの模様をお伝えしたが、そのときはとにかくティーンの女の子のオーディエンス・パワーに圧倒されっぱなしだった。だから、今日まず場内に入って意外に感じたのが、思いのほか年齢層も幅広く、男性も多いということ。ケイティが登場すると、「キャー!」という女の子たちからの大歓声とともに、男の子からの「ケイティ、かわいい」という声援も飛び交っていた。日本で彼女の魅力の本質を一番最初に見抜いて発見したのは女の子たちだったけれど、じわじわとその魅力が幅広く浸透しつつあるところなのだ。
今日のケイティは、ワンショルダーのボディ・コンシャスな超ミニ・ワンピース(上は5月29日のライブ写真)。全身青のスパンコールでキラキラ。全員白のタキシードでピシっときめてきたバック・バンドとの色のコントラストが鮮やか。ウェストをゴールドのベルトできゅっと絞っているところもかわいいし、大胆に開いた背中にはドキッとさせられる。オープニングは、「お決まりの型を破りたい」「拳を突き上げよう」というケイティの心意気を凝縮したようなロック・ナンバー“フィンガープリンツ”。これが盛り上がらないわけない。フロアも拳を振り上げながら応える。あのワープト・ツアーに参加して鍛え上げられているだけに、こういうアップリフティングなナンバーでのはちきれ方が様になっているし、フロアのツボをおさえた盛り上げ方がうまい。前回のショーケース時にはなかった「ロック姉御的貫禄」も漂わせており、ここ半年でのパフォーマーとしての成長ぶりを垣間見せてもらった。“ワン・オブ・ザ・ボーイズ”に続いて「会いたかったよ」「みんなのジャンプが見てみたいな」とのMCにのせて“ホット&コールド”が早くも登場。サビの部分ともなればフロアは、シンガロングしながら爽快に弾けて、マイクを向けられれば、見事歌いあげてみせる。「ケイティが好き」というみんなの思いが清々しくフロアに充満している。“ユーアー・ソー・ゲイ”でもハンド・ウェーブと合唱が沸き起こっていた。ケイティは、まるで数年前からの友人たちに話しかけるように、がんがん英語でMCをしていく。前回のショーケースのときも感じたが、そんなケイティとやりあうオーディエンスの英語力が今日も結構高い。これはあくまで印象だけど。
毒舌ポップ・プリンセスとしての顔に加え、“シンキング・オブ・ユー”なんかで味わい深い弾き語りをみせてくれるところがこの人のライブの見どころのひとつでもある。この人、実は基礎がしっかりしているのだ。その上で、こうして確信犯的に多面性をてらいもなく繰り出していけるところに、彼女のアーティストとしての図太さがあると思う。ここ数年、ケイティほど、目につきやすいセンセーショナルな言葉だけをとらえて振り回される大人たちの愚かさをあぶり出したアーティストもいないだろう。
まだ公演が残っているので、これ以上の詳細は避けるが、彼女が音楽に覚醒したきっかけとなったあのビッグ・アーティストのキュートなカバーを披露。あとケイティっぽいきわどい日本語MC“お●ん●ん”も飛び出して、笑わせてくれた。海外女性アーティストの口からあの単語を聞くとは思わなかった。演出面でのサプライズも多数あるので、お楽しみに。今回見逃した人は、出演が発表されたサマーソニック09のステージでその魅力を体感してみてほしい。(森田美喜子)