木村カエラ @ 日本武道館

木村カエラ @ 日本武道館
木村カエラ @ 日本武道館 - pic by Tsukasa Miyoshipic by Tsukasa Miyoshi
木村カエラ @ 日本武道館 - pic by Tsukasa Miyoshipic by Tsukasa Miyoshi
木村カエラ @ 日本武道館 - pic by Tsukasa Miyoshipic by Tsukasa Miyoshi
デビュー5周年ベスト・アルバム『5years』のリリース・ツアー、名古屋・日本ガイシホール、大阪城ホール、日本武道館2デイズの計4本の最終日。って、そもそも、デビュー5年でもうベスト、って早くない? と最初は思ったが、早くない。ってことを思い知らされるライブだった。
下のセットリストを見れば明らかなように、もうあるある、ベストに入るべき曲。ちなみに、これでも『5years』に入っている曲を、すべてやったわけではない。2曲ぐらいやっていないのがあります。そんなわけで、ライブが1曲1曲進んでいくたびに「ああ、この曲があった!」「あ、これもだ!」と何度も何度も思わされているうちに、あっという間に終わってしまった。そんな2時間20分でした。
以下、箇条書き。

・ステージセットは、照明、ステージ画面、VJ的な映像、の3つがどんどん変わる、バックから天井まで全面的にLEDが施されたもの。アンコールの“Jasper”ではレーザー光線も。全体に、シンプルでやりすぎていないけど、手間ひまとアイディアは十二分、そんなよい感じでした。
あと、なんていうんだっけ、あのステージの下から床ごとせりあがってくるやつ。あれが2回使われていました。1回目は、オープニングの“You bet!!”で、先にメンバーがステージに上がって演奏が始まり、あとからカエラが登場するシーン。2回目は、“Butterfly”はカエラのピアノソロで始まったんだけど、そのピアノが出てくるところと、曲が終わってピアノがひっこむ時でした。

・その“Butterfly”で、カエラ、「みんなの声をきかせてもらっていいですか」と呼びかけ、サビメロで♪ラララ~の大合唱。続く“Circle”では、サビでおなじみタオル回し(ただしカエラの場合、本人も客席もタオルが短いのが特徴。ハンドタオル?)。
後半、“BEAT”ではギターを持ち、アイゴン&渡邊忍(このふたり、ほんとに強力)とトリプル・ギターを披露。あと、アンコールの“踊るポンポコリン”ではひとりでステージに登場、バックトラック&映像の中のスチャダラパーとダンディ坂野と共演。
それから、ホール内をアリーナ・1F・2Fに分けて「うぉーっ!!」と叫ばせる、というのを、「これ気持ちいい!」とやたら気に入って、執拗にやっておられました。

・MCは4回くらい、いずれも短め。あ、でも、「昨日ここでのMCで、『スパムのCMの歌がすごい』っていう話をしてその歌を歌ったんだけど、歌詞を間違えてしまっていた」という話の時と、「公園でパン食べてたら犬を連れたおばさんたちに顔バレして話しかけられた」という話の時だけは、わりと長めのしゃべりでした。

・全25曲中、ちょっと特別な感じで歌ったのは2曲。ひとつは、10曲目、『5Years』にしか入っていない“リリアン”。「大切な人を、空のようにずっと見守っていたい、というような気持ちをこめて書いた曲です」みたいなMCのあとに歌う。
もう1曲は、アンコールの一番最後にやったデビュー曲、“Level 42”。「ずっと歌うから」というこの曲の歌詞を書いた時、そういう気持ちだったし、今でも同じ気持ちだけど、5年後に、こんなふうに武道館で歌えてるなんて思っていなかった、感謝します、という気持ちを告げてから、歌いました。


僕は、1stアルバムの時のSHIBUYA-AXを観ている。当時の現場マネージャーが知り合いだったので、存在は知っていたんだけど、最初は、ほんと申し訳ないが「モデル兼タレントの子が歌もやる」と思っていたので、そんなに注目していなかった。でも1stアルバムを聴いて、「あれ? これすっげえよくない?」とびっくりして、ライブを観に行ったんだけど、はっきり言って、ダメだった。
歌はよかったけど、ライブやるのに慣れていないのがモロに表れていて、ステージの上にどのように存在していればいいのかがわからない、そんな感じだった。その後1年くらいの間は、その延長だったが、いつからかそうじゃなくなり、今はもう、「ほんとに同じ人?」って言いたいくらいのことになっている。ステージの上に居場所がある、というかいるのがあたりまえな人として、そこにいる。

ただ、カエラの場合、その「ステージでの存在のしかた」がとてもオリジナルだよなあ、といつも思う。歌っている時はさすがにそんなことはないが、しゃべっている時や踊っている時、なんか、素にしか見えないのだ。MC、いつも居酒屋で友達としゃべってるみたいなトーンだし(特に、何か言ったあとに自分で笑うところとか)。イントロや間奏で踊っている時も、特に振付や段取りがある感じじゃないし。いや、振りが映像とシンクロする“BANZAI”と、最後、曲が終わる瞬間ポーズをキメてそこにスポットが当たった“Jasper”だけは段取りありだと思うけど、それ以外は特に決まりごとがなく、自由に、自然に身体を動かしているだけみたいに見える。で、それがとても絵になっている。
そういえば。女性シンガーは……ってくくっちゃうと問題あるか、まあいいや、えーと、こういうふうに、アリーナとかでライブをやれるような女性ソロ・シンガーの場合、たいてい、そのままでは決して街を歩けないような衣裳だけど、カエラは違う。前回の武道館(2年9ヶ月前)の時はメンバー全員タキシードだったけど、その時以外は、いつも、ステージを下りてそのまま電車に乗って帰れる格好をしている。今日もそうだった。
で、それってライブに限ったことじゃなく、木村カエラというアーティストのありかた、それ自体の特異さ、というかオリジナリティを表しているよなあ、と観ながら思ったりした。この人とこの人の音楽にしかないリアルさって、そのへんと地続きだと思う。(兵庫慎司)


1.You bet!!
2.Yellow
3.マスタッシュ
4.L.drunk
5.リルラ リルハ
6.Samantha
7.ワニと小鳥
8.dolphin
9.You
10.リリアン
11.Butterfly
12.Circle
13.どこ
14.Whatever are you lokking for?
15.Snowdome
16.Ground Control
17.STARs
18.1115
19.BEAT
20.BANZAI
21.TREE CLIMBERS

アンコール
22.おどるポンポコリン
23.Jasper
24.Magic Music
25.Level 42
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