X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~真夏の夜@日産スタジアム

X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~真夏の夜@日産スタジアム
X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~真夏の夜@日産スタジアム
X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~真夏の夜@日産スタジアム
X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~真夏の夜@日産スタジアム
X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~真夏の夜@日産スタジアム
X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~真夏の夜@日産スタジアム
X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~真夏の夜@日産スタジアム
1曲目“JADE”スタートと同時に、ステージに沸き上がる巨大な火の玉&火柱! 「会いたかったぜニッポン! お前たち! 今日は絶対に悔い残すなよ!」というToshIの空を割るような超ハイトーン・シャウトに、“Rusty Nail”怒濤の大合唱で応える65000人のオーディエンス!……ここ横浜・日産スタジアムで2日間にわたって行われた、X JAPANの野外ワンマンライブ=『X JAPAN WORLD TOUR Live in YOKOHAMA 超強行突破 七転八起 ~世界に向かって~』。『再会の夜』と題された前日は、トータル2時間半ほどながら本編が1時間で終了するという波乱の(?)展開だったが、この日の『真夏の夜』は17:46の開演から本編だけでも2時間弱、2度目のアンコールでメンバー全員が姿を消したのが20:43。約3時間に及ぶ堂々のロック・ショウだった。セットリストは以下の通り。

01 JADE
02 Rusty Nail
03 DRAIN
04 Forever Love(アコースティック)
05 Tears
06 紅
07 Born To Be Free
〜PATA SUGIZO HEATH solo
08 Dr solo
09 I.V.

EC1 X

EC2 ENDLESS RAIN

この日は90年代後期X JAPANでのhideサウンドの象徴のような“DRAIN”も披露、メンバーの演奏と同期したhideの映像と歌声が日産スタジアムに地鳴りのような大歓声を巻き起こしていく。サポート・ギタリストとしてX JAPANを支えてきたSUGIZOは「6人目のX JAPAN」として、華麗で獰猛なXサウンドにさらなる妖気を吹き込む超絶プレイを連発していたし、彼がバイオリンを奏でた“Forever Love”(ToshIいわく「カルテットX JAPAN without YOSHIKI(笑)」)も、PATA/SUGIZO/HEATHのソロ・バトルも、この日のステージの大きな見せ場となっていた。そして、「久々にお前らの声聞けて嬉しいぜ! スタンド! アリーナ! 全員でかかってこいやおらぁ!」とか「お前たち! アツい夜をありがとう!」とか事あるごとに会場に呼びかけ、ファンに笑顔で手を振るToshI。首のコルセットをものともせずに爆裂ドラミングを見せつけ、クリスタル・ピアノを弾きまくり、花道を歩き回ってはバラの花束を客席に投げ込んでみせるYOSHIKI。ちなみに上記の「Dr solo」のコーナーでは、アリーナ後方の小さな特設ステージにYOSHIKIが移動、汗だくの身体を光らせながら回るドラム台で渾身のプレイでアピールする、という手の込みようだ。

そもそも、これだけの巨大な動員と音楽的なスケール感を誇りながら、ここまで「安定感」とか「安心感」を感じさせないバンドは、少なくとも日本には他に例を見ない。YOSHIKIの頸椎の爆弾のために海外公演を幾度もキャンセルし、ToshIは自身を巡るトラブルと肋間神経痛に苛まれ、昨年の東京ドーム2DAYS直前にはHEATH脱退寸前とまで報じられ……まるでYOSHIKIの「破滅の美学」がバンドそのものの生き様として表出しているかのように、その道筋はあまりに多難で、危うい。しかし逆に、そうした一抹の不安定さを抱えながら大規模ライブを行ったり、次々に海外へ進出したりするその活動が、それこそワイドショー・レベルの興味まで巻き込みながら、巨大な1つの現象になっていくのである。他にいるわけがない、こんなバンド。それでも、インダストリアル・ヘヴィ・ロックの暗黒からシンフォニックな絶頂へと駆け上がる“JADE”や、 本編ラストを飾った“I.V.”の重金属の闇、そして“Born To Be Free”のストレート&ハード・エッジな衝撃力ーーたった9曲の本編の中に組み込まれた再結成後の楽曲たちは、紛れもなく「今」の彼らの尽きることないクリエイティビティとロックの切れ味を提示するものだったし、少なくとも現在の「6人のX JAPAN」は明らかに「確固たるロック・バンド」であることを目指している。そのことが、この日のメンバーの佇まいから垣間見えて、なんだか嬉しくなった。

アンコールの“X”では元メンバーのTAIJIがカウボーイ・ルックで登場! HEATHとダブル・ベースで叩きつける超轟音型“X”で、日産スタジアムを揺るがす6万5千人大ジャンプ! そして、2度目のアンコールでは、もはや疲労の限界のはずのYOSHIKIがToshIをおんぶしてみせたり、YOSHIKIが「アイム・ファッキン・ラブ・ユー!」と声の限りに絶叫したり……と、ファンとの別れを惜しむように全身で客席に訴えかけると、割れんばかりの大歓声! 「先週、シカゴに行って、ロラパルーザっていうイベントに出て、初めてアメリカで演奏することができました。もちろんhideも連れて行ったし……」と、YOSHIKIが静かに語りかける。「みんな1人1人が支えてくれるから、世界に羽ばたいて行けるんだと思います。みんな1人1人が風みたいになってくれるから、俺たちが羽ばたいて行けるんだと思います。これからも応援よろしくお願いします!」……悲鳴のような歓声がスタジアムを埋め尽くし、真夏の空へと広がっていく。

オーディエンスとの間で何度も何度も「We are!」「X!」「You are!」「X!」のコール&レスポンスを交わしたToshIとYOSHIKI。「みんなありがとう! 俺たちとお前たちは、運命共同体だ! これからも超強行突破で、YOSHIKIっていくぜ! また絶対会おうぜ!」というToshIのメッセージとともに、全曲のアクトが終了。倒れ込んだYOSHIKIにToshIが水をかけてびしょ濡れにしたり、2人で花道を練り歩いたり、YOSHIKIはそのままステージを降りて会場を駆け回ったり、最後はTAIJI含めメンバー全員で手をつないで一礼したり……いちロック・バンドの「ライブ」とか「コンサート」を超え、もはや「X JAPANという世界」としか言いようのない濃密さと華麗さとエネルギーを孕んだ、壮大なコミュニケーションの場所。間もなく新たなツアーの日程を発表する彼らの、迷うことなく「未来」へ向かうエモーションを目の当たりにした一夜だった。(高橋智樹)

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