・ 14才の頃、突然父に「会いたい」と言われる
・ 小出、巨大な地下施設の中で父と再会。いきなりそこにあるロボットに乗れと言われる
・ 小出、はじめは断るも、傷だらけの女の子がそのロボットに乗せられそうに
なっているのを見て「逃げちゃだめだ」と思い、結局乗ることを決意
・ 小出、怒り肩のドクロのような仮面をつけた化け物と闘う。しかし手も足も出ずやられてしまい、気が付いた病院の見知らぬ天井を眺めていたお気づきの方も多いと思うが、どう見てもこの話、エヴァンゲリオンの第一話なのである。しかも「肺の中に水が入ってきて焦ったんだけど、すぐに慣れるから大丈夫っていわれて…」というように、やたらと描写が詳細。直前までの曲構成で完全に「聴き入る」モードに入っていた我々を茶化すかのようなMCに、全員が全員まんまとやられたしまったわけだが、大真面目に大嘘を吐き続ける小出の様子がおかしくて、筆者自身、この話が嘘だと気づいてからはずっと爆笑してしまっていた。それは会場にいた他のオーディエンスも同じだった。そして「その時に聴いた曲をやります」と言って“残酷な天使のテーゼ”の触りをギターで弾いて、しっかりとオチをつけたところで“BOYFRIEN℃”をプレイ。終わりの間奏で、湯浅が自分のポジションに設置されたマイクスタンド(いつものライブでは無い)に向かってシャウトをしていたのが印象的だった。その後立て続けに“檸檬タージュ”、そして“kamiawanaiをプレイ”。暗くなった会場に響く小出の《ちがうんだ ちがうんだ》という焦燥感溢れるリフレインに続く、大サビの部分の小出の衝動的なボーカルと、堀之内の手数の多いドラミングによって牽引される疾走感に満ちたアンサンブルは、照明の演出によってそのドラマ性に拍車がかかり、圧倒的な迫力を放っていた。そして終盤は、“LOVE MATHEMATICS”、“祭りのあと”というような、ベボベのライブでは定番となる楽曲をプレイ。そしてラストの壮大なエモーションが弾ける“Project Blue”で、ひとまず本編は終了。その後のアンコールが、個人的には本日最大のハイライトだった。割れんばかりの拍手に応えて再びステージに現れた小出の口から、「今日はゲストが来ています」というMC。当然、フロアは大歓声。そしてステージ袖から元ズットズレテルズのフロントマン呂布と、“クチビルディテクティブ”のMVの時と同じ、BEAT CRUSADERS風のお面を着けたaccoこと、チャットモンチーの福岡晃子が登場し、6人体制による“クチビルディテクティブ”が始まった。小出とaccoが背中合わせになって歌ったり、向かい合わせになって歌ったりと、ファイナルにふさわしい超豪華な展開が続く。要所要所で挿入される呂布のラップが、頭の中を直感的に駆け抜けていって最高に気持ち良い。続いては小出の「僕らは何のために歌ってるんだってこと。何を伝えたくて歌ってるんだってこと。つまり歌いたくて歌ってるんだベイベーってことさ新木場ベイベー!」というMCから、6人体制での“歌ってるんだBaby. [1+1=new1 ver.]”をプレイ。この曲は、「若者のリアルな感覚の代弁者」というような今までの彼らの領域を超えて、もっと普遍的な「ひとりの表現者」としての在り方を提示した、ここ1年くらいでその音楽性を急激に押し広げた彼らの現在のモードを如実に表現した大名曲。こちらも小出と呂布がハモったり、関根とaccoがハモったりと、なかなかお目にかかれないパフォーマンスを見せてくれた。そしてラストは再び4人になって“東京”をプレイ。曲の途中でブレイクが入り、会場は無音の状態に。5秒くらい続いただろうか。そこから小出の呼吸の音を合図に大サビに突入していくという展開は本当にドラマティックだった。ジャンルやテーマにとらわれることなく、本当に自分達が心から鳴らしたいと思う音だけを鳴らし、心から歌いたいと思うことだけを歌いたい。「ポップ」という鎧を身にまとうことでそれを実現したBase Ball Bearは今、表現者としてどこまでも自由になったのかもしれない。(前島耕)[セットリスト]1. Transfer Girl
2. 十字架YOU and I
3. BAND GIRL’S SPIRAL DAYS
4. Shine On You, Cypress Girl
5. 17才
6. GIRL FRIEND
7. LOVESICK
8. beautiful wall(DUB)
9. WHITE ROOM
10. BOYFRIEN℃
11. 檸檬タージュ
12. kamiawanai
13. kimino-me
14. LOVE MATHEMATICS
15. 祭りのあと
16. Project Blueアンコール
1. クチビル・ディテクティブ
2. 歌ってるんだBaby. [1+1=new1 ver.]
3. 東京