DOES @ SHIBUYA-AX

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DOES @ SHIBUYA-AX - pics by shimbo yuki pics by shimbo yuki
薄暗い会場に柱時計の音のような、「ボーン…ボーン…」という氏原ワタル(Vo/G)の不穏なギター・ストロークが鳴り響き、場内の空気がピンと張りつめる。そんな息をのむ緊張感と共にスタートした今日のライブは、DOES4枚目のアルバム『MODERN AGE』のリリースツアー、「DOES 2011 tour 『MODERN AGE』のファイナル公演。バンドの形態にこだわらない自由なアレンジが施された最新作をライブで再現するために、サポートギターに福岡時代からの盟友・オサム(ex.ファズピックス)こと白澤修を迎え、4人体制となって行われた今日のライブで浮き彫りになったのは、今のDOESはかつてないほど開けた地平に立っているという、我々ファンにとっては非常に喜ばしい事実であった。

ヒリヒリした空気の中、無言のまま突入した“ロッカ・ホリデイ”のエッジの立った轟音で、フロアの熱を早くも最高潮付近まで跳ね上げてみせたキックオフから、続いて“曇天”、“ワンダー・デイズ”と、前作『The World’s Edge』からの楽曲を立て続けに披露。音数を極限まで削ぎ落とし、骨だけの状態となったスリーピースのアンサンブルの切れ味を、どこまで研ぎ澄ますことができるのか。そんなストイックな挑戦の果てに生み出された前作の楽曲が、4人で鳴らされることによって厚みのある仕様になっている。しかも、3人でやっていた頃のスリリングな緊迫感をそのままに、だ。武器であった鋭利さを微塵も損なうことなく、明らかに奥行きを増した新しいバンドの音に完全にノックアウトされた様子のフロアから、曲が終わる度に大きな歓声が上がっていた。
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殺傷力の高い獰猛な音像がフロアを強襲した怒濤の序盤戦を抜けて、ライブはワタルがぼそっと「モダン・エイジへようこそ」とつぶやいてから、『MODERN AGE』からの楽曲が中心となって構成された中盤戦へ。ここで披露された多彩な曲調の新曲群には、彼らの現在のロックに対するフラットな姿勢がはっきりと刻まれていたように思う。例えば、カラッと乾いた陽性のバンドサウンドで突き進んでいく“天国ジャム”には、肩の力が抜けた心地良い開放感があるし、聴き手の予想を裏切って思わぬ方向に転がっていく“神様と悪魔と僕”には、アヴァンギャルドな曲展開の中に万人に届くような普遍的なポップさがある。これはどちらも初期の頃に見られていたような試みであり、スリーピースの音にこだわるあまり、ここ何年かの彼らが半ば意図的に抑え込んでいたバンドの側面でもある。それではなぜ、『MODERN AGE』ではそんなバンドの自由な発想が、再び前面に出てくるようになったのか。それはきっと、彼らがこれまでの活動の中でバンドの核となる一音一音の切れ味を実直に磨き上げてきた結果として確立した「DOESらしさ」を、バンドとしての基礎体力の増加によって意識せずとも楽曲に組み込めることができるようになったからなのだろう。

ステージ後方に極彩色のライトが灯った“色恋歌”からの終盤戦は、“ジャック・ナイフ”を経て“レイジー・ベイビー”へ。「東京ベイビーはレイジーベイビーですかー! 飛び跳ねるんだ! 体を揺らすんだ! 跳びながら何かに手が届くはず! だから跳べ! 跳べ! レイジーベイビー!」というワタルの絶叫で火がついたオーディエンスの大ジャンプによって起こった、尋常ならざるフロアの揺れが、2階席まで伝わってくる。そのまま雪崩れ込むように突入したクライマックスは“バクチ・ダンサー”! 本日最大の爆音で、オーディエンスを一人残らず狂騒空間へとたたき落とした彼らは、「どうもありがとう!」と笑顔でステージを後にしていった。
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フロアからの大音量のoiコールを受けての一人でステージに現れた、森田ケーサク(Dr)による次回の「独歩行脚」ツアーの告知の後、残りのメンバーがぞろぞろと登場し、メンバー紹介。ワタルがサポートギターのオサムを紹介した後に、赤塚ヤスシ(B)が「4人かっこよかろ? 今年からずっと4人で行くけんさ」と嬉しそうに語っていたのが印象的だった。そして本編以上のテンションで“陽はまた昇る”から“修羅”まで一気に駆け抜けて、一度目のアンコールは終了。

ダブルアンコールでは新曲“黒い太陽”を披露。スリリングなギターリフの中で、《高く飛び跳ねて/すべてをつかめよ/僕らの命は燃えるためにある》という力強い詞がギラギラと輝きを放つ、『MODERN AGE』からの流れを汲むメッセージ性の強い楽曲だ。そして最後は曲終盤がドラマティックにアレンジされた“明日は来るのか”をかき鳴らし、今日のライブは大団円。最新作『MODERN AGE』によって、バンドの「第二期」とも言うべき新たなキャリアをスタートさせたDOES。彼らの音がシーンのど真ん中で高らかに鳴り響く瞬間は、すぐそこまで迫ってきている。(前島耕)

[セットリスト]
1. ロッカ・ホリデイ
2. 曇天
3. ワンダー・デイズ
4. サブタレニアン・ベイビー・ブルース
5. ユリイカ
6. デイ・サレンダー
7. 群青夜
8. 天国ジャム
9. サイダー・ホテル
10. スーパー・カルマ
11. 僕たちの季節
12. 神様と悪魔と僕
13. 夜明け前
14. 波に乗って
15. 色恋歌
16. ジャック・ナイフ
17. レイジー・ベイビー
18. バクチ・ダンサー

アンコール
1. 陽はまた昇る
2. 世界の果て
3. 修羅

ダブルアンコール
1. 黒い太陽 (新曲)
2. 三月
3. 明日は来るのか
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