●開演前のBGMは、ミッシェル・ガン・エレファント、マキシマム ザ ホルモン、椎名林檎など。という、こういうキャリアのこういうバンドとしては、ちょっと珍しい選曲。
●ステージ後方には、「僕らの2日間演奏 Base Ball Bear C.C.Lemon Hall Live one day,one day」という、この2デイズ・ライブのタイトルが書かれた幕あり。1985年の宗田理のヒット小説で、3年後くらいに宮沢りえ主演で映画化された『ぼくらの七日間戦争』のもじりですね。いちいち解説することでもない気もするが、20年前ってことは4人はまだ4歳とかそれくらいですが、私は既にいい年だったので結構憶えています。確か映画のテーマソングがTMネットワークだった記憶があります。
●19時07分頃始まり、21時15分頃終演。つまり2時間ちょっと。で、2部構成になっていた。1部は12曲、2部は6曲、そのあとアンコールで1曲。なお、2部が始まる時に、小出が事前に録音しておいたヘンなアナウンスが流れる。
●ヘンといえば、MCが妙なグルーヴになっていた。1回目のMCで、小出が古畑任三郎の真似でしゃべり続けたり。2回目のMCで、「今日は昔の曲もいっぱいやるから、その頃のライブビデオを観てみたんだけど、とにかくMCがひどい。自分もひどいけど堀之内がとにかくひどい。だからそれをやります」と、再現してみせたり。なおその再現、「確かに」としか言えないようなMCで、場内爆失笑でした。当時、ライブを観てスカウトしてくれたマネージャーが、「でも、あのドラムはしゃべらせないほうがいい」と進言、MCをやらなくなって現在に至るそうです。
●要所要所で、銀テープや花火などの特効もあり。第二部の“ドッペンゲルガー・グラデュエーション”では、ステージから客席へ向けてレーザー光線が飛びまくって、えらいこときれいでした。
●そしてもちろん、恒例の湯浅ダンスもあり。ご存知ない方へ:この人は必ず、曲の途中でギターを置いてひとしきり踊るのです。今回は、C.C.レモンホールってことで、レモンのお面を装着しておられました。
●第一部ラストの“愛してる”では小出主導でコールアンドレスポンス大合唱。会場を男の子と女の子に分け、「小栗旬くんを!」「♪愛してる〜」とか「堀北真希を!」「BERRY’S工房を!」「Pefumeを全体的に!」「♪愛してる〜」というあたりからはじまって、「関根史織を!」「湯浅将平を!」「Base Ball Bearを!」「♪愛してる〜」とバンドに寄っていく流れでした。めちゃめちゃ盛り上がりました。
とまあいろいろあって、とにかく飽きさせない楽しいライブでしたが、でも盛りだくさんで集大成っぽい内容なわりに「到達点」って感じじゃなくあくまで「通過点」って感じだったのが特によかった、とかも思いましたが、個人的には第2部の初期曲の連発がいちばんキた。ていねいにしっかりとプレイしていた第1部に比べ、音でかすぎてジャンクでぐっしゃぐしゃな音像なんだけど、であるがゆえに逆にBase Ball Bearの楽曲の土性骨の強さみたいなものが、明らかになっていた気がした。あと、かっこよかった、とにかく。
では明日に続く。明日は阿部がレポートします。(兵庫慎司)
第1部
1.GIRL FRIEND
2.つよがり少女
3.空飛願望
4.抱きしめたい
5.君のスピード感
6.ラビリンスへのタイミング
7.SAYONARA-NOSTALGIA
8.Aimai memories
9.Changes
10.WINK SNIPER
11.ドラマチック
12.愛してる
第2部
13.協奏曲
14.STAND BY ME
15.ドッペンゲルガー・グラデュエーション
16.青い春.虚無
17.CRAZY FOR YOUの季節
18.祭りのあと
19.BOY MEETS GIRL