19:15。定刻より15分押しでオン・ステージしたチームFBYの5人は、「F」、「B」、「Y」とプリントされた巨大なバック・ドロップを背にして、“PIRATES of the world”、“FAKE US”と一気呵成にスタート・ダッシュ。レッド、ブルー、イエローとカラフルなライトがステージを照らし、エネルギッシュなバンド・サウンドにあわせてお客さんも盛大にジャンプ・アップ! 「Say FBY!」と幾度もコール&レスポンスが沸き起こり開始わずか10分足らずでピーク・ポイントに駆け上がったリキッドへ、 さらに“Putting on BGMs”、“MY TIMBRE”、“MUSIC IS A BASIS”とキラー・チューンを畳み掛ける。メンバー個々の技量はお墨付きのFBYだが、それぞれの発するエネルギーがひとつの大きなウネリとなり、乗算的に熱を高めていく今夜の5人はほとんど無敵のグルーヴ・モンスターと化していた。ほんと、圧巻の一言。
ひと息ついてTGMX、「名古屋では〜、宇都宮では〜」と今回のツアーの思い出話やサポートしてくれたバンドをひとつずつ挙げて謝辞を述べるなど、ワンマンということで普段よりゆったりとMC。しみじみと語り過ぎて、「体が冷えてきたからライブやります(笑)」ってな具合のTGMXであった。ふと見渡すと、場内にはNiw! Recordsの面々はもちろん、ツアーをサポートしたCOMEBACK MY DAUGHTERS、asphalt frustrationのメンバー、the band apart原氏らも駆けつけるなど、FBYがいかにシーンの仲間たちから愛されているかを感じさせた。とてもアット・ホームな雰囲気だ。
さらに終盤には、驚くべきサプライズが――「後半戦、よろしくお願いします!」とのTGMXのMCから“We want crazy sticks”に雪崩れ込み、そのままTDCの軽快にして超絶的なドラム・ソロ・コーナーへ。FBYメンバーと共にみんなで鑑賞し(ステージ袖にしゃがみ込んでTGMX、「ヤベェ、そのフレーズかっこいい!」とまるで普通のお客さんのように興奮しておりました・笑)、続いてTA-1、チャーベと代わる代わるスティックを手にしてライブはドラム・ソロ・リレーへと発展。めくるめく展開にオーディエンス一同で聴き惚れていると、フロアの後方から突如「ドカドカドカドカッ!」と不意打ち的にリズムの応酬が――なんと、フロア後方/PA卓前にいつ間にかドラム・セットが出現し、スポット・ライトを浴びてTDC、呆気にとられるオーディエンスにトドメを刺すように再び怒濤のドラミング!(「高校から同級生だけど、今がいちばんカッコいい!」とTGMXも絶賛!) その状態のままフロアを挟んでステージ上の4人と“the room”を披露するという、前代未聞の遠隔セッションが繰り広げられたのだ。この展開にはマジしびれた!
アンコールでもTGMX、KENJI、TA-1がステージ左のカウンターに飛び乗ってフロアを煽るなど、最後まで大フィーバーのままライブはフィニッシュ。ツアーは終わってしまったけれど、年末の「COUNTDOWN JAPAN 08/09」をはじめ、BRAHMANのツアー「Hands and Feet 4」をサポートするなどFBYは一時も止まらないので、どうか皆さまこの絶頂期のFBYをお見逃しなく!!(奥村明裕)