先週30億ドル(約3060億円)でアップルによる買収が決まったと報じられたドクター・ドレーのビーツ・エレクトロニクスとストリーミング・サービスのビーツ・ミュージックだが、ビーツ・ミュージックの開発のクリエイティヴ面で指揮を執ったナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーはすでにビーツから身を退いているとUSAトゥデイ紙が伝えている。
今回の合意でドクター・ドレーとビーツの共同創業者であるジミー・アイオヴィーンはともにアップルの経営に参加することになると報じられているが、トレントはすでにビーツとは関わっていないという。トレント自身もこれまでプレイリストの採用などビーツ・ミュージックの設計や計画に関わってきたことを公言しているが、その後の動向の詳細については明らかになっていない。
なお、2009年にトレントは『ザ・ダウンワード・スパイラル』のアプリの取り扱いをアップルのストアで断られた際、次のようにかみついていたと音楽サイトのコンシクエンス・オブ・サウンドが伝えていた。
「『ダウンワード・スパイラル』のアルバムはアイチューンズで買えるのに、不適切な表現をどこかに含んでいるかもしれないような楽曲を収録したアプリの販売は許可できないとはどういうことだよ。アップルさんよ、あんたらのメール・ソフト経由で送られてきたスパム・メールにはハメてるエロエロ・アジア人女性のことが書かれてるよ。(アップルのブラウザの)サファリでは野郎が二人、露骨にアナル・セックスをやってるよ! しかもアイフォーンで観られるんだけど! そろそろポリシーの現実性を見直してアプリの認可基準を改めろよ!」
ナイン・インチ・ネイルズは現在ヨーロッパ・ツアー中で、7月からは北アメリカ・ツアーに乗り出す予定になっている。