メタリカ、メガデス、ラム・オブ・ゴッド、ナパーム・デスなど、へヴィ・メタル・バンドのファンであることを公言していたジャカルタ特別州知事、ジョコ・“ジョコウィ”・ウィドド氏が、投票総数53.15パーセントを獲得し、インドネシア次期大統領に決定した。大統領就任式は10月20日に行われる予定となっている。
このニュースを聞いたラム・オブ・ゴッドのランディ・ブライズが、自身のインスタグラムで喜びを語っている。「信じられないだろうが、皆さま、インドネシアの新大統領はメタルヘッドで、しかもラム・オブ・ゴッドのファンだ。いや、これはジョークじゃない。うん、写真も本物だ、そうなんだよ、彼はナパーム・デスにメタリカにメガデス、そしてラム・オブ・ゴッドのファンなんだ。
すげえ! 世界初のヘヴィメタ大統領誕生!
ジョコ・“ジョコウィ”・ウィドドはジャカルタ州知事で、以前は家具のセールスマンをやってて、貧乏な家に生まれたそうだ。そういう人が大統領選で勝ったんだ。
インドネシアの政治のことはあんまりよく知らないから、政治情勢についてはちょっとコメントしようがないけど、俺の見たところジョコウィは庶民の味方って感じがする。
ワオ。メタルヘッド大統領だぜ――誰も考えつかないよな? 素晴らしい。だって、想像できるか? スレイヤーのアルバムでどれがベストだと思います、なんてことを座って話せる大統領なんて、世界でたったひとりだ。まったく、こりゃたまんないね!
バリでサーフ・サミット開いて、俺を連れてってくれないかな。俺、外交官待遇にしてもらえるかもしれない」
現在53歳のウィドドは2012年からジャカルタ特別州知事を務めているが、2013年8月にはジャカルタで開かれたメタリカのコンサートに行っている。メタリカ4作目のアルバム『メタル・ジャスティス』発売から25年、そして混乱を極めたメタリカのインドネシア初公演からは20年以上を経てのコンサートだった。
「コンサートは楽しかった、満足している」と、公演後ウィドドは語っていた。「昨夜は羽目を外す人もいなかった。ジャカルタ市民はみな品位を保てることを彼らにわかってもらえただろう。秩序を乱すことなくロックを楽しむことが出来た」
これに先立つ2013年5月、ウィドドはメタリカのサイン入りベース・ギターを一時的に政府当局に引き渡さなくてはならなかった。単なる贈答品か、あるいは倫理規定に反するものかを政府側が判断するためだ。メタリカのベーシスト、ロバート・トゥルージロから送られたものだったが、公職員への贈答品に関する法律の規定により、ウィドドはこのベースを30日間政府当局に預けるはめになった。