アヴィーチーのマネージャー、スポティファイはこれからのデジタル戦略に不可欠と語る

アヴィーチーのマネージャー、スポティファイはこれからのデジタル戦略に不可欠と語る

アヴィーチーのマネージャーがスポティファイについてアーティストのためになっていると擁護している。

アヴィーチーのマネージャーのアッシュ・プルヌリは大ヒット曲"ウェイク・ミー・アップ"が世界的に3億3900万回のストリームを誇ることになったことを挙げ、アヴィーチーのアメリカでのブレイクはスポティファイなくしてはありえなかったとビルボード誌に寄せたエッセーで語っている。

2013年の『トゥルー』リリースまでアヴィーチーはアメリカではクラブでのシングル・ヒットやライヴでしか知られていなかったとプルヌリは指摘していて、『トゥルー』のリリースを「準備していくうちに、ストリーミング・サーヴィスがマーケティング・プランの中でも欠くべからざる要素となった」と説明している。

「アルバムのリリースの数週間前にぼくたちはファンに購読してもらいたいプレイリストをスポティファイで提供しました。この空っぽで一つも曲が入っていないプレイリストには世界中から10万人ものリスナーが登録してくれて、間もなくしてアルバムに収録される予定の楽曲をいくつも使ったメドレーでこのプレイリストを埋めていったのです。その後"ウェイク・ミー・アップ"がリリースされるとぼくたちはスポティファイの友人たちやその家族たちに"ウェイク・ミー・アップ"をみんなのプレイリストに加えてくれるようにお願いし、そのことがこの曲をまだ聴いたことなかった人たちにどんどん広めていくのに一役買ってくれたのです」

さらに"ウェイク・ミー・アップ"はリリースから1年半以上経つもののいまだにストリーミングからの収入は堅調だとプルヌリは明かしていて、スポティファイを通じたプロモーションはカタログのセールスを常に刺激していく息の長い効果をもたらしてくれていると説明している。また、ストリーミングについては長期的な視野が重要だと次のように綴っている。

「音楽クリエイターが公平な金銭的報酬を期待するのは当然のことだし、マネージャー、アーティスト、ソングライターという人たちにとっては長い目でものごとを見るのがとても大切なことです。スポティファイが生まれたスウェーデン(ぼくとアヴィーチーの母国でもあります)では2013年の音楽業界での総売上のうちデジタル分野がその70パーセント近くを占めました。さらにそのデジタル音楽のうち、購読サービスによる売上が94パーセントを占めていて、その数字は3年連続で増加を記録しています。スポティファイがアメリカで大きくなっていくにつれて、アーティストやソングライターに支払われる金額も増えていくことは間違いないはずです」

プルヌリは世界がますます繋がっていくことを考えれば、ストリーミングはデジタル・コンテンツの消費の仕方として最適なものとなるはずだと指摘していて、「昔ながらのビジネスのやり方が復活するのを待ち望んで、無数のスポティファイ・ユーザーを門前払いにするつもりなのですか」という問いでエッセーを締め括っている。

スポティファイやストリーミングに関してはレディオヘッドのトム・ヨークやトーキング・ヘッズのデヴィッド・バーンなどさまざまなアーティストが、アーティストやソングライターの受け取る印税率が低すぎて駆け出しやメジャーではないアーティストはとても生活していけなくなると批判している。
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