5月20日に待望のセカンド・アルバムをリリースするゼッドだが、自身の作品のアプローチについて自分はアルバム・アーティストだと語っている。
2010年にブレイクして以来、レディー・ガガ、ジャスティン・ビーバー、スクリレックス、アリアナ・グランデらの楽曲プロデュースやリミックスを手掛けてきたゼッドはこうした多忙なスタジオワークの合間に12年のファースト・アルバム『クラリティ』を仕上げていったが、新作となるセカンド『トゥルー・カラーズ』については、このアルバム制作のみに専念したことを明かしていて、その手応えを次のようにビルボード誌に語っている。
「アルバムを制作するという作業を体験できて本当に嬉しかったし、それと1曲の中で自分でも信じられないくらいたくさんのことを表現することができて本当によかったと思うよ。ぼくはきっと単純にアルバム・アーティストなんだと思う。世の中にはやっぱりシングル向きのアーティストと、アルバム向きのアーティストがいると思うんだよね。ぼくは1曲だけ世に出してそれだけで心から満足できるような人間じゃないんだよ。っていうのは、それしかやってないと、それだけでものすごく型にはめられることになっちゃうからなんだよね」
また、過去1年の間は作曲とレコーディングに集中するため、極力ライヴも絞ってきたことを明らかにしていて、さらに実際に出演した数少ないライヴでも制作中の新曲については絶対に披露しないようにしていたとゼッドは説明している。
「特にそれ(新作を披露すること)だけは避けたかったところなんだ。っていうのは、もし披露して、そこでお客さんが飛び跳ねたり、両腕を宙に挙げていなかったりしたら、それだけでその曲を作り直したくなっちゃったかもしれなかったからなんだ。でも、それだけの理由でなにかを疑ってかかるものじゃないと思うんだよ。ぼくの目的は然るべきタイミングでお客さんの全員が飛び跳ねるようにすることじゃないんだ。ぼくの目的は時間の経過にも風化しないタイムレスな音楽を作ることにあるんだ。つまり、ビーチでも聴けるし、クラブでも聴けるような、そんな音楽を作ることだよ。どちらの世界も同じように大切なものなんだ」
また、ゼッドはセレーナ・ゴメスをヴォーカルに迎え、ファースト・シングルとなった"I Want You to Know"の順当な内容から離れて、インストゥルメンタルとなったタイトル曲"True Colors"のような内容もアルバムでは模索していると語っている。
「アルバムのタイトル曲なんかはほとんどフル・アコースティックと呼んでもいいくらいなんだ。それにこの曲の言いたいことはとても大切なものなんだ。この曲の意味は自分の本当の色を、つまり自分が本当はどういう存在で、なにをやろうとしているのか、それを誰かに見せることなんだよ。それはこのアルバムについても同じことで、このアルバムは自分が本当はどういうアーティストなのかということのぼくなりの見せ方なんだ。ぼくはどんな音楽も好きだし、今回は初めてラッパーとコラボレーションもしてみたけどこれまではそんなことについてはどうしても尻込みしてたものなんだよ。ロック・バンドとも一緒にやってみたし、今では度胸もついたから、今度のタイトル曲についても完全にアコースティックでやってみる気にもなれたんだ」
