「15歳の頃と同じように……」スペアザ、”自然体”のまま突入した10周年イヤー!祝福の野音公演レポ!

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2015年10月17日、日比谷野外大音楽堂公演「QUTIMA Ver.19 SPECIALOTHERS野音2015」を行ったSPECIAL OTHERS。RO69では、この模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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「36歳になっても15歳の頃と同じように音楽をやって、それをこんなにも多くの人たちに聴いてもらうことができて。これをずっと続けていけたら俺たちは最高に幸せです!」――本編終盤に芹澤”REMI”優真(Key)が告げた言葉には、とても真実味があった。メジャーデビュー10周年を来年6月に控え、10周年イヤーの幕開けを告げるアルバム『WINDOW』を10月14日にリリースしたばかりのSPECIAL OTHERS。彼らが一夜限りの野音ワンマンで見せてくれたのは、デビュー当時から変わることのないスタンスと、それによって磨き上げられたサウンドの純度と包容力だった。

定刻の17時半を少し回った頃、お馴染みのSEと拍手に迎えられて登場した4人。ウォームアップ的なセッションから最新アルバム収録曲の“SPE TRAIN”に流れると、すぐさま大歓声が沸き起こる。中盤では、柳下”DAYO”武史(G)と又吉”SEGUN”優也(B)のフレーズが激しいデットヒートを展開。しかし、宮原"TOYIN"良太(Dr)の柔らかなビートと芹澤のカラフルなオルガンの音色で抱かれたグルーヴは、どこまでも温かくて大らかだ。特別なステージにもかかわらず、一切の気負いを感じさせないどころか、いつも以上に伸びやかな4人のステージングも実に爽快。思い思いに身体を揺らすオーディエンスと自然な共鳴を果たしながら、日比谷の夜空を突き抜けるような高揚感を築いていった。

その後は、往年のレパートリー多めのセットリストで緩急自在なサウンドを届けていく4人。今まで何度もライヴで聴いてきた楽曲群なのだけど、ひとつひとつの音がグッと研ぎ澄まされていることに驚かされた。硬質なフレーズはどこまでもシャープに、ぶっといビートはどこまでもヘヴィに。それにより、すべての音が有機的に絡み合ったときのダイナミズムが一段と増しているように思えた。中でも、膨大な音の粒が大波のように押し寄せる“PB”の迫力といったら! あくまでセッションの息遣いを基調としながら、それぞれの音を磨き上げてきたバンドの進化が見て取れた名演だった。一転してリラックスしたムードを築いた“Good Luck”もまた最高。最新アルバム収録曲であるが、技巧に走ることなくシンプルなアンサンブルが紡がれるその曲に、聴き手と同じ目線で日常に幸福の彩りを添えていこうとする彼らの精神性がよく表れていた。

通常のワンマン同様、1st SETと2nd SETの二部構成となったこの日のアクト。10分ほどのブレイクを挟んで“I’LL BE BACK”でゆるやかに幕を開けた後半だが、続く“BEN”ではメンバー各々のソロパートで会場を沸かせまくっていく。さらに目も眩むようなサウンドが響きわたった“IDOL”を経て、スペアザきってのダンスナンバー“AIMS”へ! 長い長い間奏でオーディエンスの注意を惹きつけながら、一人残らず飛び跳ねさせる終盤の絶頂感へとつなげた展開は圧巻の一言だった。

その後、冒頭の芹澤の言葉を経て、昨年デビューを果たしたアコースティックプロジェクト=SPECIAL OTHERS ACOUSTICの楽曲“LIGHT”をエレクトリック編成で奏でて本編終了。メンバーが去っても一向に止むことのない拍手に応えてアンコールで披露したのは“Laurentech”。軽快なサウンドと豊潤なハーモニーで客席一面のダンスを導き出すと、最後はメンバーが手をつないでのお辞儀で野音ワンマンは大団円を迎えた。

10周年イヤーの幕開けとなる記念すべきアクトだったものの、無理にお祭りムードを煽ることなく、いつも通りのスペアザがまっとうされた痛快なアクトだった。それ故に、聴き手の全てをいつも温かく包み込むスペアザのサウンドの懐の深さを思い知ったアクトでもあった。11月20日からは『WINDOW』を引っ提げた全国ツアーを開催。いつも変わらぬスタンスで心の窓を開け放ったスペアザのでっかい音楽が、全国で響きわたる日が今から楽しみだ。(齋藤美穂)

●セットリスト

1st SET
01. SPE TRAIN
02. Good Morning
03. Tomorrow
04. STAR
05. PB
06. Good Luck

2nd SET
07. I’LL BE BACK
08. BEN
09. IDOL
10. AIMS
11. LIGHT
(encore)
12. Laurentech

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