小田和正、映画『64-ロクヨン』に新曲書き下ろし「穏やかな気持ちになれました」
2015.12.02 23:00
小田和正の最新曲“風は止んだ”が、2016年全国東宝系で公開される映画『64-ロクヨン-前編/後編』の主題歌に決定した。この曲は、同映画の監督を務める瀬々敬久からのオファーを小田が快諾、原作を読んで書き下ろしたもの。なお、小田が映画の主題歌を書き下ろすのは2011年7月公開の『ロック~わんこの島~』の“hello hello”以来約5年ぶりとなる。
同曲に関して、監督の瀬々敬久、主演の佐藤浩市がコメントを寄せている。
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【瀬々敬久 コメント】
たった7日間しかなかった昭和64年。平成という時代になって大きく社会も人々も変化した。だが、昭和という時代にまだ忘れ物をしたように生きている人たちがいる。そういう人たちの切ない思いが錯綜する映画、それが『64-ロクヨン-前編/後編』だと思いました。それらの思いを抱えつつ、ラストには生きる希望を伝えたかった。それを支えるには小田和正さんが作る楽曲が相応しいのではないか。そう思い、小田さんにお願いしました。
生まれて来た そのわけは
今もまだ 分らないけど それでも
生きてゆく その意味は
少しだけ 分ったかも しれない
出来上がった曲の歌詞はこう始まります。僕は感動と共にある喜びを感じました。この歌詞からすぐに、ブルース・スプリングティーンの『生きる理由』という曲を思い出したのです。
スプリングスティーンがテレンス・マリック監督作品『地獄の逃避行』を見て想を得て作ったアルバム『ネブラスカ』、その中のラストを飾る曲です。
その後、ショーン・ペンは『ネブラスカ』の中の『ハイウェイ・パトロール』という曲からヒントを得て映画『インディアン・ランナー』を作ります。
そのアルバムの最後を括る『生きる理由』。人は、苦しい時であればあるほど、「生きる理由(わけ)」を探します。『64-ロクヨン-前編/後編』もそういう人々の大きな集合体である映画です。荒涼とした大地、ネブラスカと同じように北関東のささくれ立った風景の中で展開していく『64-ロクヨン-前編/後編』の世界に挿す一筋の光、それが今回の小田さんの楽曲です。
この曲のおかげで映画はさらに大きなものを得ることが出来ました。小田さん、本当に感謝しています。ありがとうございました!
【佐藤浩市 コメント】
映画『64-ロクヨン-前編/後編』は、原作を読んだときから大変な仕事になるという覚悟を決めて撮影に臨んだ作品。
完成した映画のラストに小田和正さんの曲が流れたとき、ようやく永い戦いが終わったように穏やかな気持ちになれました。
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映画情報は以下の通り。
●映画情報
映画『64-ロクヨン-前編/後編』
出演
佐藤浩市、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、緒形直人、窪田正孝、坂口健太郎
椎名桔平、滝藤賢一、奥田瑛二、仲村トオル、吉岡秀隆、瑛太、永瀬正敏、三浦友和
公開日:前編:2016年5月7日(土)公開 / 後編:2016年6月11日(土)公開
原作:横山秀夫著『64(ロクヨン)』(文春文庫刊)
脚本:久松真一 瀬々敬久
脚本協力:井土紀州
音楽:村松崇継
監督:瀬々敬久
製作会社:コブラピクチャーズ
配給:東宝