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    急死したモーターヘッドのレミー・キルミスターをメタリカ、オジー・オズボーンら追悼

    急死したモーターヘッドのレミー・キルミスターをメタリカ、オジー・オズボーンら追悼

    12月28日に急死したモーターヘッドのレミー・キルミスターをメタリカやオジー・オズボーンらが追悼している。

    レミーは今月70歳になったばかりだったが、26日にがんを発症していると診断され、その2日後にロサンゼルスの自宅で息を引き取った。モーターヘッドのフェイスブックでは次のように発表されている。

    「これほど伝えにくいことはありませんが……俺たちの屈強で気高い友人のレミーが異常なまでに攻撃的ながんとの短い闘いの末、今日息を引き取りました。レミーはがんにかかっていることを12月26日に知り、自宅で過ごしていました。大好きなテレビ・ゲームをザ・レインボー(レミー宅の近所にある有名なレストラン・バー)から自宅へと持ち込んで、そのゲーム機の前で家族とともに座ったまま亡くなりました。

    俺たちの受けたショックと悲しみをどう表わしたらいいのかわかりませんし、それにふさわしい言葉もみつかりません。

    この先数日のうちになにかまた発表することになりますが、それまではお願いです、モーターヘッドを大音量で、ホークウインドを大音量で、レミーの音楽を大音量でかけてください。

    それから酒を1杯か2杯傾けてください。

    レミーのことを友達と語ってください。

    自身の人生をここまで活き活きと享受したこの愛すべき素晴らしい男の生き様を祝福しよう。

    レミーはまさにそれを望んでいるはずです。

    イアン・レミー・キルミスター

    1945-2015

    負けるために生まれ、勝つために生きた男」

    レミーは1945年にイギリスのスタフォードシア州ストークオントレントで生まれ、マンチェスターでバンド活動を始めた後、ロンドンに出るとジミ・ヘンドリックスのローディを務めるなどして、ホークウインドにベースとヴォーカル担当として加入。しかし1975年、北アメリカをツアー中に薬物不法所持で逮捕され、ホークウインドをクビになると自身のユニットを結成。ホークウインド用に書いていた楽曲名をそのまま流用してバンド名もモーターヘッドと命名した。

    レミーが「MC5のような速くてささくれだった音」を打ち出したかったと語るモーターヘッドはメタルでもいち早くパンク的感性をそのサウンドに打ち出したバンドとして人気を誇ることになり、その後『オーヴァーキル』、『エース・オブ・スペーズ』、『ノー・スリープ・ティル・ハマースミス』などの代表作を送り出していくことになった。これまでバンドは世界で1500万枚以上のセールスを誇ってきていた。

    ここ数年は糖尿や心臓疾患などが頻繁に伝えられながらも、ツアー活動も常に続けていて、今年の夏にもツアーを敢行していた。ただ、ツアーの一部がレミーの体調不良によって中止になったのを受けて、その後の体調のよしあしを訊ねる取材に対しては今月に入って次のように語っていた。

    「『もうじき死ぬんですか?』っていう含みを持った質問にはうんざりしてるから。そもそもその話題はもう遅れてるから。俺もう元気だし。ライヴだってしっかりやって、最善を尽くしてるんだからさ」

    さまざまなアーティストが次のようにレミーを偲んでいる。

    メタリカ「レミー、俺たちのバンドが今あるのはあなたが大きな理由のひとつだったんだ。あなたから受けたインスピレーションについてはいつまでも感謝します。R.I.P.(ご冥福を)」

    オジー・オズボーン「今日、親友のひとり、レミーが亡くなった。レミーの死は悲しく惜しまれることでしょう。レミーは戦士であり伝説だった。あの世で会おう」

    デイヴ・ナヴァロ(ジェーンズ・アディクション)「レミーとそのご遺族に平和と愛を!」

    デイヴ・ムステイン(メガデス)「さようならレミー。愛してるよ、兄弟」

    エディ・トランク(アメリカのラジオDJ、音楽番組司会者)「レムの訃報のことで多数のアーティストから連絡を受けている。1月4日の生放送にはレミーのことを祝福してもらうためにたくさんの人たちに出演してもらうよ。テレビを13年やってきて、午後3時以前の収録は拒否、楽屋にはジャック・ダニエルを揃えるように要求してきたのはこの人だけで、スタジオにはストリップ嬢同伴で登場した。まじすげえ!」

    フレッド・ダースト(リンプ・ビズキット)「R.I.P.レミー」

    ローラ・ジェイン・グレイス(アゲインスト・ミー、旧名トム・ゲーブル)「レミー、安らかにお眠りください」

    ディプロ「R.I.P.レミー」

    フリー(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)「ああ、レミーもついに神秘の世界への入場を許されたようだ。史上最強のロッカーのひとり。とてつもなく個性的で驚異的なベーシスト。俺のヒーロー。すごいよな」

    マット・ピンカス(ジャッジ、SONGS代表)「レミーの足跡はそれこそ巨大なものだったよな。誰をもラウド・ミュージックへとそそのかしたんだから」

    アイスT「モーターヘッドのレミーの悲しい訃報を今知った。R.I.P.みんなで騒いで送ろうぜ」

    ベリンダ・カーライル(ザ・ゴーゴーズ)「R.I.P.レミー」

    トム・アーノルド(コメディアン)「仕事も音楽もレミー・キルミスターほどハードにこなした人はいないし、あれほどおかしくて謙虚な人もいなかったから、悪いけどしばらく人とは会いたくない」

    ニッキー・シックス(モトリー・クルー)「あんたがいなくなって、一緒に話せなくなって寂しくなるよ。あんたはいつも、威厳さが毛むくじゃらになったような存在だった。R.I.P.」

    ジーン・シモンズ(キッス)「レミー:ご冥福をお祈りします、俺の友達に」

    ポール・スタンレー(キッス)「レミーが亡くなった。まさに唯一無二の存在。みんなが思っているよりも本当に多くのものを持っていた人。R.I.P.」

    ギーザー・バトラー(ブラック・サバス)「レミーの訃報を知ってとても悲しい。俺たちは真の、正真正銘の伝説を失ったんだ。R.I.P.」

    フィル・アンセルモ(パンテラ)「R.I.P.レミー」

    キング・ダイアモンド「悲しい日。伝説中の伝説、レミーを失った。最敬礼をもってご冥福を友のために祈りたい」

    ビル・ワード(元ブラック・サバス)「レミー、R.I.P.、いなくなって本当に残念だよ。無数の魂と同様、俺もきみに会えなくなるのを惜しむだろうし、きみを愛しているよ」
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