待望の新作『The Life of Pablo』を2月14日にジェイ・Zのストリーミング・サービス「タイダル」で公開したカニエ・ウェストだが、5300万ドル(約60億7800万円)もの負債に苦しんでいることを明らかにしている。
カニエは2月13日にテレビ番組『サタデー・ナイト・ライヴ』に出演した直後から、ツイッター上でフェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグやグーグルの共同創業者のラリー・ペイジらに向けて、「人助けがしたいんなら俺を助けてくれ」と支援要請をして物議を醸している。
まずカニエは「これをみんなに書きながら俺は個人的に5300万ドルの負債を抱えている……この局面を乗り越えられるようにみんな祈ってくれ……心からそうお願いする……」とツイート。その後、突如「マーク・ザッカーバーグ、カニエ・ウェストのアイディアに10億ドル(約1150億円)の投資を決定」「現存するアーティストでも、過去のアーティストでもカニエ・ウェストが最も偉大なアーティストと気がついたため」とでたらめの情報をツイートし、さらに「マーク・ザッカーバーグ、今日は誕生日なんだってわかってるけど(実際には違う)明日までに電話くれないかな……」「世の中みんな、お願いだから、ツイッター、フェイスタイム、フェイスブック、インスタグラム、なにを使ってもいいから、マークに俺を支援するようにけしかけてくれ」「俺に作れるものを作るだけの資金がないんだ……」「マーク、公にきみにお願いしてるんだ」「俺が必要としているというこの瞬間に俺のことを助けるというのはきみにとって最大の美談になるかもしれないよ」「きみのことをずっと敬愛するし、そうしたらきっと世界はきみを愛するだろう」「ラリー・ペイジ、きみにも助けてもらいたいんだよ」とかなり切羽詰まった様子での支援要請を発信している。
なお、カニエのツイートはおびただしい数に及んでいるが、IT長者らに向けてこうも訴えている。
「おまえらサンフラン(シスコ)の連中は自宅じゃラップ・ミュージックを好んでかけるくせに実際のアーティストのことは助けようともしないのかよ」「アフリカで学校を設立してその国そのものを救ったような気分になりたいんだろう」「そんなに人助けしたいんだったら……俺のこと助けてくれよ」
カニエは2月11日に自身のファッション・ブランドとアディダス・オリジナルスとの提携プロジェクト、「イージー・シーズン・スリー」のファッション・ショーを開催し、ここで新作の一部を披露することになったが、このイージー・ブランドの運営で相当な負債を抱えることになっていると伝えられていて、昨年の時点ですでに1600万ドル(約18億3500万円)の赤字に陥っていると明らかにしていた。