ダーティー・プロジェクターズ、新作の“失恋アルバム”という呼び方に「しっくりくる」
2017.03.03 15:52
5年ぶりのオリジナル・アルバムとなる新作『ダーティー・プロジェクターズ』の日本盤を3月3日(金)にリリースするダーティー・プロジェクターズ。発売中の『ロッキング・オン』4月号には、バンドの核であるデイヴ・ロングストレスが、制作中の苦悩やレコーディング方法を明かしたインタビューが掲載されている。
ダーティー・プロジェクターズとしてのアルバムは5年ぶりのリリースとなるが、その間デイヴはカニエ・ウェスト、ソランジュ、ジョアンナ・ニューサムなどの作品にソングライターやプロデューサーとして関わっている。彼は、その経験が自身にいい影響を与え、最新作のインスピレーションをもたらしたと、以下のように明かした。
「実は、『スウィング・ロー・マゼラン』のツアーが終わった後に、どんな曲を書けばいいのかよく分からなくなってしまったんだ。だから曲はまったく書いてなかったし、次のダーティー・プロジェクターズのアルバムがあるのかすら、分からなくなっていた。そんな時にありがたかったのは、アルバムを制作中の友達が、僕に参加して欲しいと声をかけてくれたこと。
自分がやっていたことがまったく新しい視点から見られるようになったし、そのおかげで、僕は新しく生まれ変わったように思えたんだ。それで、曲を書き始めた時は、ダーティー・プロジェクターズのアルバムとしてではなく、自分のその時の感情や経験を昇華するためだけに書いていた。音楽を書くことで、その悲劇や自分を理解しようとした。結果的にアルバム全体は、内面的なものになり、自分の頭と心を探求したものになった。失恋に始まり、最後にそれを受け入れるように終わっている」
また、公私共にパートナーであったアンバー・コフマンとの破局を経て制作されたため、「失恋」が全体のテーマともなっているが、「失恋のアルバム」と呼ばれることについて問われると、以下のように答えた。
「うん、そうだね。ジャンルという考え方も良いなあと思っているんだ。ダーティー・プロジェクターズのアルバムは、いつも色々な要素が混じり合っていて、たいていジャンルで括って語ることができない。でも、ジャンルという概念の好きなところは、それを聞いた時に、どんな音楽を期待すればいいのか事前に分かるし、どんな風に感じればいいのか事前に分かること。それで、このアルバムは“失恋”のアルバムか?と訊かれたら、自分の中でも、しっくりくるんだ」
この他、悲しみをサウンドで表現するために使ったレコーディング方法や、カニエ・ウェストとの仕事を通して学んだことなど、デイヴがミュージシャンとしてより高みに行けたことを感じさせるインタヴューとなっている。
リリースの詳細は以下の通り。
●アルバム情報
アーティスト: Dirty Projectors (ダーティー・プロジェクターズ)
タイトル: Dirty Projectors (ダーティー・プロジェクターズ)
レーベル: Domino / Hostess
品番: HSE-1174
発売日: 2017年3月3日(金)(海外発売日:2017/2/24)
価格: 2,400円+税
※歌詞対訳、ライナーノーツ付
<トラックリスト>
1. Keep Your Name
2. Death Spiral
3. Up In Hudson
4. Work Together
5. Little Bubble
6. Winner Take Nothing
7. Ascent Through Clouds
8. Cool Your Heart
9. I See You
iTunes:https://itunes.apple.com/jp/album/dirty-projectors/id1195741492?app=itunes&ls=1&at=11lwRX
『ロッキング・オン』4月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/143596