【『カルテット』四夜連続自由研究③】神ドラマを作った5つの遊び

【『カルテット』四夜連続自由研究①】神ドラマを彩った14の音楽
7月7日(金)にいよいよブルーレイ/DVDがリリースされる、今年1月期に放送されて大きな話題を読んだTVドラマ『カルテット』。細部のディテールまで伏線や仕掛けが散りばめられた脚本と、松たか子/満島ひかり/高橋一生/松田龍平が演じるカルテットドーナツホールの4人をはじめとする登場人物たちの魅力が破格…
【『カルテット』四夜連続自由研究①】神ドラマを彩った14の音楽
【『カルテット』四夜連続自由研究②】神ドラマを彩った12のおやつ
ドラマ『カルテット』自由研究、第2夜のテーマは「おやつ」。小腹が減ったとき、口が寂しいとき、ちょっとしたお楽しみがほしいときなどに食べる、つまり生きる上でマストではないものだからこそ、このドラマの中で意味深な存在でもある、美味しいアイテムたちを研究していきます。 《第1話》 みかん…
【『カルテット』四夜連続自由研究②】神ドラマを彩った12のおやつ

いよいよ本日ブルーレイ&DVDがリリースとなったドラマ『カルテット』、第3夜は「遊び」。数はあまり多くないけれど、どれも4人のあまりにも特別な関係が感じられるシーンばかりで、個人的にこのテーマをどうしても入れたかったのです。

《第2話》
カーリング
スーパーマーケットの駐車場に忘れられたように何か名前の思い出せない変わったスポーツの道具が落ちている。「これ、何でしたっけ?」と無邪気に拾う真紀(松たか子)と「落ちてるよくわからないもの何で拾ってるんですか」と警戒するすずめ(満島ひかり)。しかし直後には、家森(高橋一生)と別府(松田龍平)も一緒になって競技場でプレイを楽しんでいるのだった。その落ちていた道具=ストーンを押すように投げ、軌道の氷上に必死にブラシをかけて、的の中心を狙う。そのスポーツの名は、カーリングですね。

ポテト・ジェンガ
フライドポテトで作ったジェンガから一本ずつポテトを抜いて食べながら、真紀と別府は、九條(菊池亜希子)の結婚を止めないのかという話、そして実は別府が真紀のストーカーをしていたという話、そしてカラオケボックスでの出会いは偶然ではなかったという話に発展していく(家森は出かけていて、すずめは途中で眠ったふりをしている)。真紀は、会話の途中で興奮して「捨てられた女なめんな」と流し台を叩くとポテト・ジェンガが崩れる。

カラオケ
一昨日の「音楽」の回でも紹介した別府がX JAPAN“紅”をカラオケで歌い、3人がXジャンプをするシーンは、シリーズ中、最も楽しいシーンのひとつ。そんな4人が出会ったのは、カラオケボックス。真紀にとっては残念なことに偶然の出会いではなかった。

《第8話》
氷上わかさぎ釣り
氷面に穴を空けて、そこに釣り糸を垂らすわかさぎ釣り。最初は、調子よく釣れていたので、すずめ「楽勝ですねー」家森「こいつら馬鹿だねー」真紀「所詮魚類ですね」と盛り上がるが、やがてさっぱり釣れなくなる。
別府「みなさんが魚類を馬鹿にしたからじゃないですか」
家森「え? 別府くんって、魚に言葉が通じるとでも思ってるの?」
無駄に時間を使って、無駄とも思える会話をしているのだが、そんな4人が羨ましくて仕方なくなるから不思議だ。

《第9話》
スティック・ドミノ
一部ではパーティー・グッズとして有名だったが、この『カルテット』の中でも、かなり注目度の高いシーンで登場したこともあって、「あの遊びは何?」と話題騒然になり、放送終了後、売り切れ続出になってしまったというスティック・ドミノ。アイスの棒のような木を並べただけなのに、まるで生き物のようにはじけ飛ぶ――これは説明するより商品の公式動画を見てもらった方が早いですね。


真紀が自分の嘘を告白したあと、4人で別府のおすすめの映画『スターシップ対ゴースト』のDVDを観るが、ちっとも面白くならないので、途中で家森と別府はワインを呑み始め、家森はかなり酔っている。そして部屋中に並べたドミノのスタート地点のスティックを真紀が外し、すずめがはじけ飛んでいくスティックをスマホのムービーで撮りながら追いかける(現在は非公開だが、その動画は後日、公式Twitterで公開。本日発売されたBOXセットの特典映像にも収録されている)。そしてゴールの紙コップタワーが気持ちよくはじけ飛ぶと、真紀とすずめは抱き合って喜ぶのだった。NGなしの一発OKだったというこのシーン、喜ぶふたりは、ほぼ素で盛り上がっているようにも見えるけれど、それでいてやっぱり真紀とすずめなのである。(古河晋)
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