ジェイ・Z『4:44』5日間でプラチナ達成は本当? マーク・ロンソンはタイダルにイライラ

ジェイ・Z『4:44』5日間でプラチナ達成は本当? マーク・ロンソンはタイダルにイライラ

6月30日にタイダルとスプリントでの独占配信が開始され、7月7日にはフィジカル盤がリリースされたジェイ・Zのニュー・アルバム『4:44』だが、タイダルとスプリントのみでしか配信していなかった最初の5日間のみで売上100万枚超えのプラチナ・ヒットを記録したことが話題になっていた。


フィジカル盤の発売前、iTunesやApple Musicでも配信を開始する前に早々に100万枚超えを達成したということで疑惑の声も上がっていたものの、この記録はスプリントのおかげで達成した数字だったことが明らかとなった。

当初タイダルとスプリント独占で配信を行っていたため、スプリントはあらかじめジェイ・Z側から配信100万枚分を購入していたという。

「ビルボード」がジェイ・Zの運営するレコード・レーベル、「ロッカフェラ・レコード」に問い合わせたところ、今回の認定の目安となったのはこのスプリントによる一括100万ダウンロードで、リリース以来のタイダルでの実績は一切カウントされていないとのこと。

プラチナやゴールドなどの認定をしているアメリカレコード協会(RIAA)によれば、売上というのはユーザーによって直接作品が購入された場合をいうが、企業がアルバムや楽曲を購入してそれを顧客に譲った場合にも売上として認定するという。

したがって、スプリントの100万枚分の事前購入もこのケースにあたるが、認定のためには顧客からのメール・アドレスと宣伝コードの送信が必要で、今回はそれがリリース5日目にして100万ユーザー分集計されたということになる。

また、ジェイ・Zの前作『マグナ・カルタ…ホーリー・トレイル』も今回のケースと同様、サムスンによって100万枚分が配信用に購入され、リリースと同時にプラチナに輝いている。

なお、前作はサムスン、今回はスプリント(ソフトバンクの子会社)と、どちらも大手の携帯関連会社との提携をしてアルバムを限定的に発売し、提携先の企業による一括購入でのプラチナ認定を受けているといったことから、ジェイ・Zのビジネスライクなリリース方法には以前から一部でネガティブな声も挙がっていた。

アルバム1作目からフィジカル盤を購入していて、ジェイ・Zのファンであることを公言しているマーク・ロンソンも、自身のツイッターに激しい口調でタイダルへの批判ツイートを連投している。

6月30日付けのツイート:(「26日までにタイダルにサインアップした方のみ『4:44』を視聴可能です」との注意書きに対して)「(『4:44』のためだけに)わざわざアカウントを取ったのにこれかよ?」

「『4:44』を聴くためだけにタイダルにサインアップしたのに、結局『4:44』だけ聴けない仕様になってた」

「これまでの『4:44』関連のツイートについて。『4:44』を聴くために、朝7時に楽しみに起きてきたファンの1人として、ちょっと頭に来ちゃったんだよ……」

タイダルにサインアップした会員であれば無条件に『4:44』を聴けるということではなく、アカウントを取らなければならない期間も決まっていた。それを事前に知らなかったマーク・ロンソンは、視聴までに回り道をすることになってしまったようだ。

結果的には無事アルバムを聴くことができたようで、「タイダルへのイライラは置いといて、アルバムはファッキン最高にすばらしかった」とツイートしている。

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※記事初出時、事実と異なる記述がございました。訂正してお詫び致します。
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