舞台挨拶には主演・カネキを演じた窪田正孝、CCG(喰種対策局)に所属する喰種捜査官・亜門を演じた鈴木伸之、そして、本作の監督を務めた萩原健太郎が登壇した。公開から10日を迎えた本作だが満席となった会場を見て、窪田が「公開して、たくさんの方に愛されてることを実感しました。去年の今頃、汗水たらして作った作品が、みなさんの元に届いて、今はいい意味で客観視して見れることができていると思います」と語った。
窪田と2度目の共演となる鈴木だが、これまで連絡先を交換しておらず、本作のイベントや取材で親睦を深め、数ヶ月前にようやく交換したことを明かし、「焼肉屋に今度連れて行ってくれる約束をしたんです!」と嬉しそうに語った。「俳優の先輩としてこれまでの作品を見させていただいていた中で、ご一緒に芝居をさせていただき、また共演したいと思える俳優さんです」と尊敬のまなざしを向けていた。
今回は、主題歌を書き下ろしたRADWIMPS・野田洋次郎のソロプロジェクト、illionがスペシャルゲストとして登場。萩原監督は元々illionのファンであり、“Miracle”を聴いて『東京喰種』の世界観にピッタリだということからオファー。野田は、「半年以上前にお話しをいただいて、作品を観る前から関わっているすべての人が物凄い熱量でこの作品を届けたいという気持ちをぶつけてくださって、その後作品を見たら、出演しているすべての人が本作を愛していて伝えたいという思いが画面から伝わってきました。この作品に見合うだけの音楽を作りたいと思い、(主題歌を)担当させていただきました」と、主題歌を担当したことへの思いを語った。
そして、今回、特別に本作の主題歌である“BANKA”をピアノの弾き語りで披露。「人前で歌うのは今日が初めてなんですけど、精いっぱい歌わせていただきます」と言葉を投げかけると、歌声が会場に響き渡った。弾き語りを目の前で聞いた窪田は「本当にこの作品に携われて心から良かったと思っています」と言い、うっすら涙を浮かべていた。萩原監督は「最初に野田さんにお会いして、『東京喰種』を通して伝えたかった事や想いを話させていただいたんですが、野田さんなりの表現で包んでくれた。この曲が完成した時に『東京喰種』の新しい一面が見えたので、それをこうして目の前で聞けて感激しています」、鈴木は「心と言葉が突き刺さる音楽で、こんな目の前で聞かせていただいたのは初めてで、余韻が抜けないです」とコメントをした。
その後は、鈴木の呼びかけで、8月6日に誕生日を迎えたばかりの窪田にバースデイケーキが用意され、観客と一緒にバースデーソングを合唱。サプライズで行われたこの演出に、「ありがとうございます」と満面の笑みを浮かべながら窪田は、「去年の昨日、現場で東京喰種のスタッフに祝っていただいて、この1年でも大きな変化がありました。作品を通して出会いがあるわけで、これからも人との出会いを大切にしていきたいですし、悔いなく思い切って生きましたと言える1年にしたいと思います。そして、もっと楽しい30代を迎えられたらと思います」と20代最後の抱負を語った。最後に、「『東京喰種』に一役者として関われて幸せです。ぜひみなさんの手でたくさんの方に広めていただきたいです」とメッセージを送り、イベントは終了した。