ロバート・プラントの風邪でショウはキャンセル、凍てつくシカゴでぽっかり空いた48時間をさてどうする? ウォッカで昼間からへべれけのボンゾ、汽車のドアに挟まれ、指をケガしたと嘆くジミー・ペイジ、神出鬼没の秘密主義者ジョン・ポール・ジョーンズ……ルポの一部を抜粋しても、人気絶頂期のレッド・ツェッペリンのツアーがいかに名場面に溢れていたかが分かるだろう。
8月1日(火)発売の『ロッキング・オン』9月号には1975年に行われたアメリカ・ツアーに同行した記者が残した貴重なツアー・ドキュメントが収められている。
「ツェッペリンとの旅は常に高揚とハラハラの連続」だとこのドキュメントを締めくくっているUS版『メロディ・メイカー』紙の編集長、「こんな風にレッド・ツェッペリンを拡大鏡でつぶさに観察するような行為は、当時としては自分の身の安全という観点からも、決して推奨されるものではなかった」と回顧していることからも、当時人気絶頂であったバンドの厳戒態勢が理解できる。
メンバーの動向だけでなく、「会場の外ではチケットを買えなかった人々が暴力的手段に訴えていた。500人近くが建物の歌裏側を襲撃し、割れたボトルや石ころや、足場用の資材をバラして投げ込んでいた」など、当時のファンの様子も記録されている。
「人間臭い」レッド・ツェッペリンを感じながら、ルポを楽しんでいただきたい。
『ロッキング・オン』9月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/143835