2月にニュー・アルバム『オールウェイズ・アセンディング』をリリースし、それに先がけて行った1月の来日公演も大盛況だったフランツ・フェルディナンド。
『ロッキング・オン』4月号では、アレックス・カプラノスと新メンバー、ジュリアン・コリーへのインタビューを掲載。記事ではバンドにとっての理想のダンス・ミュージックに注目し、2人が考える最高のダンス・トラックなどを選んでもらっている。
始めに、新作にて新たなグルーヴ、ダンス・ミュージックを作る上で最もチャレンジングだったこととは何だったのかを質問。2人はそれぞれの意見を以下のように語っている。
ジュリアン:初期の段階に、グルーヴが生まれるまで集中的に4人で演奏したということじゃないかな。(中略)何度も同じ曲を演奏して、どこまで行けるかとことん追求して。その間に本物のグルーヴが生まれたというか、この面子で演奏することが揺るぎないものになったというか。
アレックス:レコードというのは、聴く人に苦労の跡を感じさせちゃダメだと思うんだ。もちろん完成させるまでには時間がかかるし、大変な労力も要するけれどね。
ジュリアンが準備期間と言ったのはまさにそのことで、練習して、お互いのことを知って、直感的に反応できるまでになって、演奏する時には何も考えてない状態になっているという。考えずに演奏できるようになってからがパフォーマンスなんじゃないかと思う。唯一のチャレンジは時間をかけてそこまで持っていくってことだけだよね。
また、インタビューでは2人それぞれが選ぶ理想のダンス・トラックを10曲挙げてもらっている。
まずはジュリアンがフェラ・クティの“Water No Get Enemy”を挙げ、その出会いについて以下のように述べている。
ジュリアン:この曲がかかったら、もうじっとしてるのは無理だね。自分が10代の頃に聴いてたヒップホップとかエレクトロ系のアーティストの曲で結構彼の曲がサンプルで使われてることに気づいたんだ。だから聴いたことがあるにはあったんだけど、改めてオリジナルのフェラ・クティのアルバムを聴いてみたのが6~7年前のことだったわけ。
そしてアレックスはザ・KLF“Last Train to Trancentral”の魅力を当時の思い出とともに話している。
アレックス:この曲も自分にとってすごく重要な転機となっていて、なぜならこの曲が出たのが10代の頃だったんだけど、弟と音楽の趣味が一緒だったのがこの頃までだったんだよね。僕はそのあとさらにパンクとかバンドを聴くようになって、弟はディープなエレクトロニック・ミュージックを聴くようになってさ。
(中略)クラブで踊ったのもこの曲が初めてくらいだったんだよ。それにKLFのユーモアも好きだったし。彼らは最高だったよ。
なお、インタビューでは2人が選んだ、バンドの全作品中で最も踊れる曲なども語られており、彼らのダンス・ミュージック愛が溢れ出た記事となっている。
フランツ・フェルディナンドの音楽がなぜこんなにも踊れて、愛されるのか。
その秘密は本誌にて確認を。
『ロッキング・オン』4月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/144330