スティングとシャギーがコラボALに認めた「アメリカに宛てた恋文」とは? 「自由の女神が物語るものを僕は信じている」

スティングとシャギーがコラボALに認めた「アメリカに宛てた恋文」とは? 「自由の女神が物語るものを僕は信じている」 - 『rockin'on』5月号より『rockin'on』5月号より

スティングとジャマイカのレゲエ・アーティスト、シャギーとのコラボ・アルバム『44/876』が4月20日(金)にリリースされる。

『ロッキング・オン』5月号では、同コラボ作について訊いた、スティングとシャギーへのインタビュー記事を掲載している。

今作に収録された“Don't Make Me Wait”を一緒にやってみたことから始まったという、2人のコラボレーション。

スティングは、コラボレーションを本気でやってみようと決意した決め手について以下のように語っている。

スティング:思うに、これは誰にとってもサプライズ、意外なコラボレーションなんじゃないかな。で、僕からすればその驚きというのは音楽にとって何よりも重要な要素だし、サプライズこそ最高なんだ。

だから人々が「これは驚いた! 思いもよらなかったな」と反応してくれると、僕たちも非常に嬉しいんだよ。僕たちが一緒に作り出したこのレコードを聴いて、人々もびっくりするだろうと思っている。誰も予期していなかっただろうし。


今作で「最高」だった場面について訊かれると、シャギーは「スティングがダンスホール・ビートの曲を手探りで歩みを進めていく、その様を見守っている時」と述べている。また、スティングも「一緒にスタジオに入って過ごした毎日の中に存在していた」と当時を振り返り、シャギーのアーティストとしての魅力に自身もステップアップする必要があったと、長いキャリアを経て、いまだに成長を続けていることも明かしてくれた。

そして、収録曲“Dreaming In The U.S.A.”について、テーマ的に50年代生まれ世代の気質とアメリカ文化への執着を同時に歌っているポリスの“俺達の世界”を思わせることから、アメリカに対する憧れの心境は、イギリス人のスティングとジャマイカ人のシャギーだからこそ共有できるものなのかと2人に訊くと、スティングは以下のように答えた。

スティング:(中略)アメリカという国が提示している概念、世界の中においてアメリカが象徴しているものというのは、「自由のかがり火」なんだよね。アメリカに自由の女神が存在するのには、ちゃんと根拠がある、ということ。自由の女神像が物語るものを、僕はいまだに強く信じているんだ。その理想はまだ消え去ってはいないよ。

ただ、いまやそれが脅威にさらされているのは間違いないわけで。だからあの曲というのは本当に、シャギーと僕とが共に憧れ、望みを抱く、そんな姿のアメリカに向けた恋文なんだ。

というのも、まだそういうアメリカは存在しているんだし、その良い面は応援していかなくてはいけない。だから、(激しい口調で)「アメリカは悪だ!」だの「お前たちみんな、トランプなんか支持しやがって!」と非難するんじゃなくてね。それは事実ではないし、アメリカは偉大な国だ。すばらしい文化を誇っているし、すばらしい社会が存在している。そうした面は応援を受け促進される必要があるんだ。というわけで、あの曲はアメリカに宛てた、意図を込めたラブレターなんだよ。

他にもインタビューでは、楽曲の制作過程、今作でスティングが自らのルーツでもあるレゲエというスタイルに再び取り組んだ理由などについてもたっぷりと語られている。

スティングとシャギーの絶妙な掛け合いも飛び出す同インタビュー、アルバム『44/876』と合わせてぜひ手に取っていただきたい。



『ロッキング・オン』5月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/144371

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