詳しいことは後日公開のライブレポートに書くけれども、音楽だけでなく「ライブという体験」をより刺激的なものにアップデートするサカナクションの姿勢がひしひしと伝わるステージで、ホールツアーとはひと味もふた味も違う緊張と高揚を味わうことができた。
チームサカナクションと外部クリエイター、新たなテクノロジーをもたらす企業、そしてもちろん会場の緊密な協力が得られなければ、こういう斬新なライブは成立し得ない。そしてそれらすべてを支えるのは、オーディエンスの理解である。人気グループの立場に甘えることなく、むしろ人気の責任を負うように、新たな表現を開拓するサカナクションの姿があった。
山口一郎は、「歌詞を書くときは、WI-FIも切っちゃうんですよ。そうしないとできない」と語っていた。深く内省的な表現を起点に、新たなコミュニケーションが生まれ新たなライブ体験が育まれる。それは、とてもサカナクションらしいメカニズムだな、と感じ入るものがあった。(小池宏和)