菅田将暉、あいみょん、石崎ひゅーい、音楽と青春がはじけた『ANN』を聴いた!

12月10日深夜に放送された、『菅田将暉のオールナイトニッポン』はとてもスペシャルな回だった。ゲストにあいみょん石崎ひゅーいを迎え、まるでプライベートなおしゃべりをそのまま隣で聴いているような、とてもリラックスしたトークだけでなく、贅沢にも3人による生歌セッションの様子も放送されたのだ。

そもそも菅田将暉とあいみょんは、『ROCKIN’ON JAPAN』2018年10月号での対談をきっかけに意気投合し、ふたりともに石崎ひゅーいの大ファン。菅田将暉の1stアルバム『PLAY』には、“さよならエレジー”や“台詞”といった、石崎からの提供曲のほか、詞を菅田、作曲を石崎が担当した共作曲“いいんだよ、きっと”も収録されている。一方あいみょんは、デビュー前から石崎の楽曲が大好きで、ライブやインストアイベントにも足を運び、「いつか対バンしてください」と直談判するほどのファン。今年9月にはついに弾き語り2マンのイベントが実現し、その際に石崎はあいみょんと共に歌うための“恋のさかあがり”という楽曲を書き下ろしている。

というように、それぞれにクロスする3人の関係性を思えば、この日の放送に何かを期待しないわけにはいかない。そしてそこで披露された、驚きのエピソードトークや生セッションは予想をはるかに超える濃密さだったのだ。「ジ・ラバーズ 愛の伝道師たち」という、3人のユニット名もすでに決まっていて、この日は色違いのパーカーを着ての出演(ラジオなのでもちろん放送中はリスナーが知る由もないのだが)。そもそもの出会いを語るトークも興味深かったが、やはりこの3人が強く「音楽」で結びついていることをうかがわせるエピソードが秀逸だった。

今年のある夏の夜、菅田&石崎が一緒にいて、菅田が石崎にギターを習いたいという話から、石崎は楽器屋へ駆け込み、その場でアコギを購入したというエピソードも面白いが、そこから「あいみょんを呼び出してみよう」という話になり、あいみょんがその場に駆けつけると、ギターを背負っている石崎を見て「私もギターを買いたい」という流れになるのもなんだかおかしい。そして、その頃にはもう楽器店は閉店しており、なぜか渋谷のドンキにギターを求めて3人が繰り出すというのも、相当おかしい。結局あいみょんはギターを買うことはできなかったのだが、その後3人はとある公園に行き、そこで即興でセッションをしたというから、もう最高だ。

公園の切り株にドンキで買った電飾で装飾を施し(観客もいないのに)、あいみょんがギターを弾き、みんなで歌ったというのだ。しかも石崎いわく「いつの間にか朝になってた」というから、相当長い時間、その切り株セッションを楽しんだのだろう。なんて素晴らしき青春。
この日のラジオでのセッションは、その夏の日のセッションに近いものだったのかもしれない。3人ともがとても楽しそうで、全員の「音楽が好き」という思いが、ほのぼのとした空気感とともに伝わってきて、とても幸せな気持ちになった。

この日の放送で披露されたのは、まず、あいみょんの楽曲である“ふたりの世界”。菅田将暉はワンマンライブでこの楽曲をカバーしたこともあり、歌い出しから菅田のボーカルは最高のテンション。続いて石崎のボーカル、そしてサビで3人のハーモニーへと流れていく展開は、文句なしに楽しかった。菅田も「マジで家でやってる感じがある」と、とても楽しそうだ。
そして続いて披露されたのは、YUIの名曲“CHE.R.RY”のカバー。あいみょんの力強い歌声が、原曲とは違ったラフな趣とともに、ラジオ越しに伝わってくる。全員でのハンドクラップ、サビのハモリ、なんだかとても贅沢である。
終盤には“あわてんぼうのサンタクロース”を披露。ピアニカやタンバリンをまじえて、とてもアットホームな雰囲気を醸しだし、3人のユニゾンも楽しさ全開で、とてもキュートなクリスマスソングを届けてくれた。

3人の素敵な関係が織りなす、とても幸せな時間だった。リスナーからは「テスト勉強をしながら聴いているけれど、3人の関係性にうらやましさを感じて涙が出ます」というようなメッセージも届いていたが、その気持ち、とてもよくわかる(笑)。とにかく、この「ジ・ラバーズ」、このまま終わりではもったいないと思う。3人での共演は何かの形で、もっとじっくり堪能したいと思った。多忙な3人ゆえ、なかなか時間を合わせるのは難しいかもしれないけれど、音源制作なり、ライブイベントなり、今後のさらなる活動を期待したのは私だけではないはずだ。(杉浦美恵)
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