ニール・ヤングが自ら綴った回想録『Special Deluxe: A Memoir of Life & Cars』の初訳『ニール・ヤング 回想』が、河出書房新社より1月18日に刊行された。
オールカラーで464ページにも及ぶ豪華な同書籍の中から、『ロッキング・オン』3月号ではそのごく一部を抜粋し掲載している。
そんな悲しい場面は見たことがなかった。いまでも思い出したくない。午後遅く、日が沈みかけたころ、母が泣きながらレコードを一枚ずつ割り、そのたびに何やらつぶやいていた光景は。
祖父がクリスマスにくれた自転車で、道を覚えながら近所を冒険した話や、少年時代の父との別離、回想録のテーマである「車」にまつわる思い出、またウィニペグのラジオ局で初レコーディングした シングル曲がラジオから流れた時のエピソードなど、音楽活動に関する記述も抜粋されている。
デヴィッド(・クロスビー)とグレアム(・ナッシュ)は完璧なのに対し、スティーヴン(・スティルス)とわたしの歌はもう少し自由だった。ところが四人で合わせると、みごとなハーモニーが生まれた。(中略)何というサウンドだろう。
クレイジー・ホースは最高の演奏ができるバンドだった。あのビートにはとくべつなものがある。ラルフ・モリーナはわたしの演奏に敏感に反応し、わたしがそのビートに乗ってどこへ行こうとしているのかを理解してくれた。
書籍ではニール自身が描いたイラスト40点をオールカラーで収録しているが、『ロッキング・オン』3月号でもその内の数枚を掲載している。ぜひチェックしてみてほしい。
『ニール・ヤング 回想』は、河出書房新社より発売中だ。
●書籍情報
『ニール・ヤング 回想』
ニール・ヤング 著・イラスト、清水由貴子 訳
2019年1月18日発売
4,800円+税、A5判・ハードカバー、464ページ
出版社:河出書房新社 ISBN:978-4-309-92162-4
ニール・ヤングの記事は現在発売中の『ロッキング・オン』3月号に掲載中です。
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