昨年12月に17年ぶりとなるニュー・アルバム『カーペンターズ・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』をリリースしたカーペンターズ。
『ロッキング・オン』3月号では、カーペンターズのカレン・カーペンターの兄、リチャード・カーペンターへ行った同アルバムについてのインタビューを掲載している。
これまで発表してきたカーペンターズの楽曲に、オーケストラなどを加えてリアレンジしたナンバーを収めた同アルバムだが、リチャード自身はその作業において、再びカーペンターズの魅力に触れたことで何を感じたのだろうか。
(中略)今回レコーディングするにあたって、カーペンターズの代表曲の基本的な骨組みの部分と改めて向き合ったことで、今まで気づかなかったカレンの声に気づくことができたんだよね。
(中略)時間が経ってから、ああ、この作品にはこんな側面もあったのか、と。他の偉大なアーティストの作品と同じように、カレンの声は、複雑で味わい深くて色んな表情を含んでいるからね。
また、カレンが1983年に亡くなってから、カーペンターズが今もなお、様々なジャンルの音楽ファンやミュージシャンにリスペクトされているのはなぜだと思うか、という質問にリチャードは以下のように答えている。
これはもう本能的なところで、人間っていうのはどうしてもメロディに強く惹かれてしまう生き物なんじゃないかな……それがバラードであれ、キャッチーな曲であれ、最終的に心に響くのはメロディなんじゃないかと思うんだよ。その一番肝心な心に響くはずのメロディが、最近の曲からはとんと聴こえなくなってしまったんだから。
カレンが最初にヒット曲を出してから何十年も経つけれども、いまだにカレンの歌声は時代を超えて愛され続けている。アレンジなんてものは、その時代の流行でいくらでも変化していくものだけど、カレンの声はいまだに色褪せない輝きを放っている……それが今回この作品を通じて、現代の新しい表現と手を繋いだわけでね。
インタビューではこの他、名曲“(They Long To Be) Close To You(遥かなる影)”のレコーディング時の貴重なエピソード、収録曲を選んだ理由や曲順へのこだわりなどについても語ってくれている。
往年のファンはもちろん、世代を越えて若いリスナーをも魅了し続けるカーペンターズの音楽の秘密を、ぜひ『ロッキング・オン』3月号にて確認してほしい。
リチャード・カーペンターへのインタビュー記事は現在発売中の『ロッキング・オン』3月号に掲載中です。
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