サカナクションが、ソフトバンクが展開する「♬SoftBank music project」の第6弾となる新テレビCM「速度制限マン」篇に楽曲を書き下ろした。
同CMには、イメージキャラクターの広瀬すず、吉沢亮が出演しており、3月23日(土)に全国で放映が開始される。テーマソングとしてサカナクションが「上京」をテーマに書き下ろしたオリジナル楽曲“忘れられないの”が採用され、山口一郎も出演している。
このオリジナル楽曲“忘れられないの”は、サカナクションの6年ぶりとなるニューアルバム『834.194』に収録される予定だという。
なお、「♬SoftBank music project」は、現代を生きる人々の生活に欠かせない「音楽」を主役としたもので、「音楽とスマホで、僕らはもっと自由になれる。」というメッセージのもと、さまざまなアーティストとのコラボレーションによるオリジナル楽曲を展開していくというもの。
【広瀬すず コメント】
――CM撮影の感想をお聞かせください。
最近私が出演させていただいているソフトバンクの撮影は、斬新というか、不思議な世界観のテレビCMが多かったのですが、今回も、またさらに新しい色のテレビCMだなと。動きや音楽を含めて、耳からも目からも記憶として残るような作品だなと思いました。
――サカナクションが書き下ろした楽曲『忘れられないの』を聴いた感想をお聞かせください。
オシャレですよね。リズムとか、どこかでふっと体の中に同調していくような感覚もすごく面白いと思いました。新テレビCMの中で不思議な動きの振り付けがあるので、そのお芝居と音楽がすごくマッチしていて、完成がすごく楽しみです。
――「上京」がテーマの新テレビCMですが、上京した時の思い出や印象的なエピソードをお聞かせください。
上京は自分の中で、決意があって、新しい世界に踏み込む、みたいなイメージがありました。デビューして最初の頃は、地元から東京に通っていたので、上京した時は、やっと行き来しなくて済むという、ホッとしたような感覚の方が大きかったかもしれません。親元を離れて生活するタイミングが、高校入学と同時だったので、友達もいなければ、一人で電車に乗るのも難しい状況でした。いま振り返ると、それはそれで面白かったなぁと。田舎育ちなので、渋谷の交差点の人の数にビックリしましたし、小学生が一人で電車に乗ってるんだとか、不思議なことだらけでした。
――引っ越しのシーンが描かれていますが、引っ越しにまつわるエピソードをお聞かせください。
以前、私が 1 カ月くらい地方の撮影でいなかった時に、家族が引っ越しを済ませてくれたことがあって。
1 カ月ぶりにやっとお家に帰れるとなった時、家の鍵も持ってないし、けっこう分かりにくい場所だったので、お母さんに電話で道を教えてもらいながら帰ったのですが、なかなか家にたどり着けなくて困った経験があります(笑)。しかも、やっと部屋に入っても、なんだか知らない人の家に来たみたいな感覚で落ち着かないのと、早く荷物を片付けないと寝る場所もないみたいな状態で。あの時は本当に大変でした。
――間もなく新年度を迎えますが、この春、新しく始めたいこと、挑戦してみたいことは?
3年くらい前の夏に言い始めたんですけど、未だにやっていない「料理」。家族とかがいて、みんながそれを食べてくれるんだったらいいのですが、自分のために作るとなると、なかなか行動に移せないというか。でも、今年は20歳にもなったので、ちゃんとしたいなと思っています。
――どんな料理を作ってみたいですか?
煮物とかが好きなので、和食を作りたいです。お母さんが作ってくれるようなイメージの料理って、なかなか外で食べられないので、そういう料理を作れたらいいなと思います。
――4 月から新生活を送る皆さんにメッセージをお願いします。
新しい環境の中で、いろいろ目まぐるしいこともたくさんあるかと思いますが、自分らしく一生懸命毎日を過ごしてほしいなと思います。頑張ってください。応援しています!
【吉沢亮 コメント】
――遠距離恋愛中のカップルを演じましたが、彼女役の広瀬さんの印象をお聞かせください。
日本を代表するような女優さんですが、いい意味で、普通の感覚を持っている方というか。真面目な部分がありつつ、年相応の可愛らしさもあって、人としてとても魅力的だなと思います。あと、顔がちっちゃいですよね。モニターチェックしていて、ビックリしました。僕の顔の半分くらいしかないなって(笑)。
――サカナクションが書き下ろした楽曲『忘れられないの』を聴いた感想をお聞かせください。
かわいらしい曲調の中に、なんとなく寂しさがあるような印象を持ちました。今回の新テレビCMのような、遠距離恋愛中の彼氏と彼女の関係というか、切ない感覚が伝わってくるとても素敵な歌だなと思います。
――「上京」がテーマの新テレビCMですが、新生活で思い出に残っているエピソードをお聞かせください。
小学校の入学式で、周りに友達がまだ一人もいなくて、すごく緊張していたんですけど、ホームルームで配られたプリントを持って帰ろうとした時、一人の生徒にバーンとぶつかったんですよ。そうしたら、その相手から「いってーな、ゴリラ」と言われて。見た目は全然そっちの方がゴリラっぽいのに、なんで俺がゴリラとか言われなきゃいけねーんだよ、と思ったそいつが、今でも一番の親友です。
――引っ越しのシーンが描かれていますが、引っ越しにまつわるエピソードをお聞かせください。
男4人兄弟なので、毎回引っ越し屋さんに頼まず、兄弟にお願いして、全部運んでもらっています。
――間もなく新年度を迎えますが、この春、新しく始めたいこと、挑戦してみたいことは?
ボルダリングに挑戦したいですね。お芝居で殺陣とかがあった時、その練習をするくらいで、普段ジムも一切行かないし、全く運動をしないので、楽しく体を動かせるスポーツは何かないかなと思って。
―――4 月から新生活を送る皆さんにメッセージをお願いします。
新生活は不安なこともたくさんあると思いますが、最初が肝心だと思うので、まずは最初に頑張って、職場でも学校でも上手く馴染めるように頑張ってください。応援しています!
【サカナクション・山口一郎 コメント】
――今回の新テレビCMのために書き下ろした『忘れられないの』は、どのように制作されたのでしょうか?
僕がレコーディングしているスタジオで深夜、CMプランナーさんと監督と3人で会議をしたんですよ。
コンセプトが「上京」ということだったので、どういう内容にしようかとか、言葉の方向性とか曲調の部分をすり合わせました。テレビ CM用に楽曲提供する時ってたぶん、こういう形でやることはないと思うんですけど、今回のように事前にクリエイティブチームと直接やり取りできたのがすごく良くて、二人が考えたプランに、歌詞をあてていくという作業が楽しかったです。結局この新テレビCMのために、歌詞を150パターン書いたんですよ。で、選ばれたのが115パターン目。正直、自分でもこんなに書くと思わなかったですね(笑)。実は撮影の時点で、新テレビCMで使うAメロの部分しかできていなくて、これから全体の歌詞を書いていくんですけど、けっこう珍しい制作方法だったので、それもまた楽しかったです。
――「上京」がテーマの新テレビCMですが、上京した時の思い出や印象的なエピソードをお聞かせください。
3枚目のアルバムを出す時、地元の札幌から東京に出てきたんですけど、メンバーの中に二人いた女の子のうち、一人が就職していて、上京となると仕事を辞めないといけないじゃないですか。当時26歳で、仕事を辞めた女の子を東京に連れて行くって、けっこうすごいことだなと。だからこそ、絶対に成功しないといけないっていう、そういうプレッシャーを持ちながら上京したことを覚えています。で、東京に来た時、最初に思ったのは、意外と坂が多いんだなということと、風のにおいが土の上を通ってきた風じゃなくて、コンクリートの上を通ってきた風のにおいだなっていう感覚。あと、いつまでも夢をあきらめなくていい街なんだなと思いました。地元にいると、結婚をいくつまでしないといけないとか、夢をあきらめるタイミングってけっこう早い段階であるんですけど、東京っていう街はいい意味でも悪い意味でも、ずっと夢を見ていられる街というか。あと、東京って、東京生まれの人がいっぱいいるのかなと思ったら、そういう人はあんまりいなくて、ローカルの集合体なんだなと感じました。
――テレビCMで初共演した広瀬すずさんの印象をお聞かせください。
お会いしたのは初めてで、ちょっとしかお話しできなかったんですけど、一緒に撮影する中で、改めてすごいお仕事をされてるなというか。僕はミュージシャンなので、自分が作った言葉を自分で歌えばいいだけなんですけど、役者の方は誰かが作った言葉を、自分の言葉にして話さないといけない。そういうところを主戦場にしているのって、すごく大変なお仕事だなと思いました。
――普段のスマホの使い方で、アーティスト特有だなと思うシーンがありましたらお聞かせください。
ひとつは、僕はアコースティックギターで曲を作るんですけど、音だけを録音していると、どういうコードを押さえてたかって忘れちゃうんですよね。だから、自分が弾いているところを録画して、手の動きとかその時のニュアンスとかを確認しています。もうひとつは、スマホのスピーカーで音楽を聴く人が多いので、完成した曲は必ずスマホで再生して、どういう風に聞こえるのかチェックします。スマホが一番多いんですけど、他にもテレビで流れることも多いので、テレビのスピーカーでも再生しますね。厳密にいうとテレビにはコンプレッサーがかかってるので、そのままダイレクトに流れる音にはならないんですけど、いろんなアウトプットがある世の中で、自分たちの音がどういう風に聞こえるのかというチェックは必ずやります。
――4月から新生活を送る皆さんにメッセージをお願いします。
新テレビCMのコンセプトが「上京」「新生活」ということだったので、自分なりに気持ちを込めて書かせていただきましたが、「上京」「新生活」という中で経験したことは、その後の人生の糧になるというか。
違う言い方をすると、餌になるんですね。それを当時、実年齢の時はなかなか気付けないんですけど、年を取ってくるとそうなんだなと理解できてくると思うので、一瞬一瞬を人生のシャッターチャンスだと思って、きちんと自分に焼き付けていっていただけたらなと。新しいこともいつかは懐かしい思い出になったりするので、その両方をかみ締めてもらえたらなと思います。