モリッシーが、昨年立ち上げたサイト「Morrissey Central」を更新し、英メディアに対する自身の考えを綴っている。
モリッシーは「なぜならこれが私だから」というタイトルの声明を掲載し、英国のメディアが自身のことを報じる際、どんな人間かを捻じ曲げて伝えていることなどについて言及している。
更新された声明の抄訳は以下。
まずは初老の身の私から、“California Son”、“Wedding Bell Blues”、“It’s Over”への「BBC Radio 2」の多大なる支援に対し、衷心よりお礼申し上げたいと思います。ここ数週間の不安定な時期に「Radio 2」から、特にジョー・ワイリー(「Radio 2 」のDJ)から変わらぬ支援を受けたことは、今後何があっても忘れません。
イギリスの活字メディアが、私がどんな人間かということを捻じ曲げ、すべてを間違って解釈していることは残念です。ほとんどの人が囁くことさえ恐れている昨今、活字メディアはまるで誰かが自分たちをやっつけようとしているかのように書いています。この痛ましいほどの神経質さが報復的な行動と被害妄想を引き起こします。タブロイド紙はイギリスが終わる日を捏造することに夢中で、生きているだけで彼らから嫌われることもあるのです。
改めて言っておくと、私の立場は希望の側にあります。後退は終わり、再び生命が始まります。声を大にして言います。私は言論の自由の発展と全体主義的支配の根絶を、意見の多様性を呼びかけを、食肉処理場の完全なる廃止を、何より平和を呼びかけます。
そして何よりも、市民社会を呼びかけます。これまで我々にとって不可知だった野蛮の終わりを呼びかけます。ソビエト・ブリテンに「ノー」。神々ではなく力に祈りを捧げます。不誠実なメディアの愚かさを終わらせるために。
人々には力があります。憎しみと斬首は歴史の炉の中に属しています。今も音楽だけがあなたの唯一の友かもしれません。どんな信仰を持っていようが、我々はいつも隣り合わせで生きています。
モリッシーはカバー・アルバム『California Son』を先週5月24日にリリース。5月31日(金)からはモリッシーの若き日を描いた青春音楽映画『イングランド・イズ・マイン モリッシー,はじまりの物語』がシネクイントほか全国で公開される予定だ。
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