開催まであと1週間! 「FUJI ROCK FESTIVAL '19」必見アーティストを一気にチェック!
2019.07.17 18:00
FUJI ROCK FESTIVAL 7.27
SIA
なんとシーアの初来日がフジロックで実現するとは! ご存知のように、リアーナの大ヒット曲“ダイヤモンズ”から、ビヨンセ、ケイティ・ペリーに曲を提供し、自らの曲“シャンデリア”のYouTube再生回数は20億回! “ザ・グレイテスト”ではケンドリック・ラマーと共演しているし、ポップ・スターのために書いて採用されなかった曲を集めて自らが歌った『ディス・イズ・アクティング』も大ヒット! つまり彼女は世界のポップ・シーンを形成する最重要アーティストだ。興味深いのは、この来日のタイミング。というのも、彼女のスケジュールを見ると現時点ではこのフジ出演のみ。しかし、ラビリンス、ディプロとのスーパーグループ、LSDのアルバムが発売されたばかりで、初監督作ミュージカル映画『Music』が今秋公開予定。さらに今年は3年ぶりの新作が期待されているし、絶好のタイミングでの来日となったから。
彼女のライブ・パフォーマンスを2016年にNYのフェスで観たことがあるが、まさかこんなライブだと思わなくて驚愕。正にフェスの醍醐味を味わった。セットリストは、“ダイヤモンズ”から、“シャンデリア”など、知らない人はいない大ヒット曲が披露されながらも、ステージで繰り広げられているパフォーマンスは、アーティスティックでエッジがある。ご存知のように彼女自身は大きなカツラを被り、顔を隠して黒子のようにステージ脇でほとんど身動きせず歌い続ける。センターでは、彼女のMVにも登場するマディー・ジーグラーがシーアの分身となりアート・シアターで観るようなダンス・パフォーマンスを繰り広げている。スクリーン上にはそれが映し出されていると思いきや途中で実はそうじゃないかも?と気付く瞬間がある。ファンはシーアのようなカツラを被り、楽しそうに踊りまくっていて、全体としてはある意味、「自分の声とは?」、「ポップ・ソングの意味とは?」、そして「曲に共感して出来るコミュニティとは?」など、ポップ・ソングの本質を様々な視点から表現したパフォーマンス・アートにすら見える画期的な内容だったのだ。今回、その延長が観られるのか? または、ここから新章か? 新曲は披露されるのか?など、誰も分からないことも含め、世界的に言っても超貴重な瞬間をフジの観客は目撃することになる。 (中村明美)
MARTIN GARRIX
「ULTRA JAPAN」や「EDC JAPAN」に出演してきたダッチ・ハウスの若き王=マーティン・ギャリックスが、遂にフジロックに侵攻! なのだが、5月にラスベガスのショウで右足首の靭帯を損傷、約1カ月のスケジュールをキャンセルしたのでヒヤリとさせられた。しかし7月からはしっかりと現場復帰を果たしている。マックルモアとFOB(フォール・アウト・ボーイ) のパトリックを迎えた“サマー・デイズ”は、グリーン・ステージにも映えるはず。ぜひコーラス・パートの予習を。 (小池宏和)
DEATH CAB FOR CUTIE
デスキャブ、実に7年ぶりの来日、しかも初のフジ登板!(涙) 彼らはパブリック・イメージや盤以上にがっつりロックできる腕の確かなバンド(抒情的な美メロも同じくらい達人ですが)で、5人編成にパワーアップしてもいる。昨年発表の最新作を中心にしつつ驚異的に多い名曲の数々もたっぷり含む充実のセットになるだろうし、過去20年のUSインディ・オルタナ界ベスト・アクトのひとつの底力を堪能する絶好のチャンス。お見逃しなきよう。 (坂本麻里子)