2008年6月1日に米カリフォルニア州ロサンゼルスのユニバーサル・スタジオ・ハリウッドで起きた火災で、ニルヴァーナをはじめとする700以上のアーティストのマスターテープ、およそ50万曲分が焼失していたと報道されていた。
そして、この度ユニバーサル・ミュージック・グループ(以下、UMG)が、火災で被害を受けた19のアーティストを法的書類にて明かしたことがわかった。
「Rolling Stone」のニュースを報じた「Consequence of Sound」によると、ホール、サウンドガーデンや、トム・ペティの遺産管理団体らが原告となってUMGを相手取り訴訟を起こし、法的手続きの一環として「ダメージを受けたレコードの完全なリスト」を提出するようUMGに要求していたという。
その結果、UMGが裁判所に提出した書類を通して、マスターテープが焼失、もしくはダメージを受けた19のアーティストが確認されたとのこと。そのリストが以下となる。
ニルヴァーナ、サウンドガーデン、スレイヤー、R.E.M.、エルトン・ジョン、…アンド・ユー・ウィル・ノウ・アス・バイ・ザ・トレイル・オブ・デッド、ブライアン・アダムス、David Baerwald、ベック、シェリル・クロウ、ジミー・イート・ワールド、レス・ポール、ピーター・フランプトン、マイケル・マクドナルド、ソニック・ユース、スザンヌ・ヴェガ、ザ・サーファリーズ、ホワイト・ゾンビ、Y&T。
また、その他のアーティストについて、原告団の弁護士の一人であるHoward Kingが次のような声明を出していたそうだ。
原告が損害賠償を求めて訴えた当初、ユニバーサルは1万7000のアーティストが被害を受けたと述べていました。
しかし、アーティストによる訴訟に直面した今、ユニバーサルはたった19のアーティストしか被害を受けていないと主張しているのです。この矛盾は不可解です
なお、この19のアーティストの一人として名前が挙がったベックは以前に「The Sydney Morning Herald」のインタビューで、「僕のマネージメントは、(火災で)僕のどの音源が焼失したのか教えてくれないんだ。理由についてはきっと、(あまりに被害が大きくて)そのニュースを伝えられないからじゃないかな」とコメントしていた。