昨年12月、ボブ・ディランが自身の楽曲の全カタログをユニバーサル・ミュージックに3億ドル(約310億円)で売却したが、その権利売却を巡り、報酬を求める元共作者の妻から訴えを起こされたことが明らかとなった。
「Pitchfork」によると、ディランを訴えたのはジャック・レヴィの妻。1976年にリリースされたアルバム『Desire』で、ジャックは収録曲の“Hurricane”や“Isis”などをディランと共同制作しているが、2004年に亡くなっている。
ジャックの妻は、全カタログの売却金のうち、ジャックがコラボレートした楽曲からディランが得た利益の35パーセントにあたる、725万ドル(約7億5000万円)を受け取る権利があると主張。
また訴状には、ディラン側がカタログの売却から得た利益、または利益の正当な配当分を、ジャック・レヴィの遺族に送金することを拒否していると記されているという。
ディランの弁護を務めるOrin Snyderは、「最近のカタログ売却から、不当な利益を得ようとする悲しい試みです。原告(レヴィの妻)には、値するすべてが支払われています。我々は勝訴を確信しており、その場合は原告と彼らの弁護士に、このメリットのない裁判を起こした責任を取ってもらうつもりです」と述べている。
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