【JAPAN最新号】悔しさと苦しさの先で2万人の声と「再会」した夜──Official髭男dism、歓喜のアリーナツアー「Rejoice」・横浜公演を観た!


2023年2月まで行われていた「SHOCKING NUTS TOUR」以来実に1年7ヶ月ぶり、そして藤原聡(Vo・Pf)の療養によるライブ活動休止から復活して初めてとなるOfficial髭男dismのアリーナツアー「Rejoice」。福岡、大阪、名古屋と巡ってきたヒゲダンは、11月12日・13日の2日間、神奈川・Kアリーナ横浜へとやってきた。

1年7ヶ月というブランクが、彼らのようなスケールのバンドにとって長いのか短いのかはわからない。だが、ただひとつ言えるのは、ライブがしたくてもできない苦しい日々を乗り越えた先で、こうしてステージの上と下とで再会することを、バンドも、チームスタッフも、そしてもちろんオーディエンスも、全員が強く待ち望んでいたということだ。これはルーティンではなく、それ自体が強い思いで手にしたかけがえのない瞬間なのだということを、おそらく彼らは強く胸に刻んでステージに立っていたのだろうし、それはオーディエンスも同じだったはずだ。横浜公演2日目、11月13日のKアリーナを満たしていたのは、そんな強い意思だったように思う。

「素晴らしい歌声をありがとうございます」
ライブ最終盤、“Chessboard”の美しい大合唱が会場中に響き渡ったのち、藤原は感慨深げに口を開いた。
ヒゲダンにとっては、コロナ禍での様々な制限が取り払われて初めてとなるこのツアーに込めた思いを「我慢してきたものが全部報われて、爆発して、幸せをたくさんゲットして、シェアして……そんなツアーにできればと思っていました」と明かす。そして、それはアルバム『Rejoice』を制作している段階からイメージしていたものだと伝えつつ、彼はさらにこう言葉を継いだ。(以下、本誌記事に続く)

文=小川智宏 撮影=溝口元海(be stupid)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年1月号より抜粋)


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