ドーム規模のワンマンライブとしては今回が初めてのことになるが、結成5周年でたどり着いた舞台という点で考えてみると、これを早いと感じるか、思いのほか時間がかかったと感じるかは、人によってまちまちではないだろうか。それくらいYOASOBIの5年間というのは濃密であり、前例のないやり方でシーンを席巻、また国内外で特別な熱狂を巻き起こしながらAyase(Composer)とikura(Vo)をスターダムへと押し上げてきた。
数々のテキストストーリーを基に生み出されるポップソング群は音楽と共にある物語を人々に共有させ、さまざまなタイアップという形で我々の現代生活を多角的に彩る。YOASOBIとはそれ自体がカルチャーであり、思いもよらない驚きの連続と共に拡散・浸透してきたと言えるだろう。だからこそ、特別な5年間の節目に繰り広げられるドームライブもまた、個人的には実際に目の当たりにするまでまったく予想のつかない、掴みどころのないライブとなっていた。(以下、本誌記事に続く)
文=小池宏和 撮影=森好弘、Ito Kosuke
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年1月号より抜粋)
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