レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ダウンロード・フェス中日のトリを務める

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ダウンロード・フェス中日のトリを務める

6月12日にダウンロード・フェスのヘッドライナーとして出演したレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは、“ノウ・ユア・エネミー”の演奏に入る前にボーカルのザック・デ・ラ・ロッチャはオーディション番組の『Xファクター』への批判をひとしきりぶちあげた。そして、この曲は番組の中心的人物、サイモン・カーウェルを攻撃する内容ではなくて、むしろ、サイモン・カーウェルが象徴するものを解き明かす曲なのだと説明した。

レイジは出番の午後9時から20分遅れての登場となったが、すさまじいテンションの“テスティファイ”や“ボムトラック”をのっけから叩きつけ、ただちにオーディエンスを興奮の坩堝へと放り込んだ。

しかし、3曲目の“ピープル・オブ・ザ・サン”は、観客が将棋倒しになり、怪我人が出たことから、演奏が途中で中断された。

「ブラザー、シスター!」とザックは語りかけた。「みんな思いやりをもってお互いのことを助け合ってくれ」。それからザックは前列のオーディエンスに、自分たちとほかの客の安全のために、一歩下がってほしいと語りかけた。

セキュリティ・チームがステージに上り、観客の間でなにが起きたのかをザックに報告するとザックは「何人かすごい怪我をしたみたいなんだよ」とオーディエンスにも伝えた。

やがて騒動が落ち着いたのを見届けてから、ザックは「やり直すぞ!」と叫び、バンドは“ピープル・オブ・ザ・サン”を再び最初から演奏した。

曲が終わると、ザックは再びオーディエンスに語りかけ、昨年のクリスマスに“キリング・イン・ザ・ネイム”をチャート1位にするキャンペーンに加わってくれてありがとうと、オーディエンスへの感謝を表明した。

その他、この日のザックの攻撃の対象になったのは、ガザ支援船拿捕事件へのアメリカとイスラエル政府の対応で、“タウンシップ・レベリオン”のなかでザックは両政府を叱責した。

この日のセットにはさらにクラッシュの“白い暴動”も含まれ、アンコールの2曲目では、会場が大声でザックと一緒に叫ぶことになった“キリング・イン・ザ・ネイム”が演奏された。

“キリング・イン・ザ・ネイム”の冒頭のコードが演奏されていく間、ザックは握りこぶしを突き上げたまま、笑みを浮かべて、詰めかけた大観衆を見渡した。そして、曲が終わると、ザックは「ありがとう! 本当にありがとう!」と叫び、バンドはまずはオーディエンスに拍手を贈ってから、それぞれに抱き合った。

レイジの出番の前にメイン・ステージではスリップノットのポール・グレイのキャリアと人生を振り返るビデオが流された。ポールが演奏している姿や、リハーサル中の映像などが紹介され、「We Love You Paul」というテロップが画面に流れると、オーディエンスは一斉に歓声を上げた。

レイジのセットリストは以下の通り:
'Testify'
'Bombtrack'
'People Of The Sun'
'Know Your Enemy'
'Bulls On Parade'
'Township Rebellion'
'White Riot'
'Bullet In Your Head'
'Calm Like A Bomb'
'Guerilla Radio'
'Sleep Now In The Fire'
'Wake Up'
'Freedom'
'Killing In The Name'

(c) NME.COM / IPC Media 2010
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