ヴァンパイア・ウィークエンドのジャケ写問題。渦中の女性が心境を告白

ヴァンパイア・ウィークエンドのジャケ写問題。渦中の女性が心境を告白

ヴァンパイア・ウィークエンドの『コントラ』のジャケ写のモデル、アン・カーステン・ケニスが写真の使用をめぐって200万ドルの賠償を求める訴訟をバンドとXLレコーディングと写真家のトッド・ブロディに対して起こした事件で、ケニスが自身の心境を明らかにした。

今年1月の『コントラ』のリリース前のプロモーションでもこの写真は大々的に使われていて、ライブでも頻繁にイメージとして使われているが、ケニスはこの写真の使用を許可した事実はないとしている。

この訴訟でケニスの弁護士、アラン・ネイアーはヴァンパイア・ウィークエンドがニューヨークで活動する写真家で映画作家でもあるブロディから写真を5千ドルで買い取ったことを指摘しているが、そもそもこの写真はブロディが撮影したものではないともしている。

ケニスは「そもそもこの写真は撮影前のテスト用のポラロイドとはとうてい思えないし。というのは髪の毛もセットしてないし、メイクもしていないし、照明もちゃんとやってないし」とヴァニティ・フェア誌に語っている。

ブロディはいくつかのインターネットのサイトで過去に詐称を働いたことがあるとも指摘されているが、それでもケニスの言い分は「ばかげている」としていて、写真は自分が確かに83年に撮影したものだと断言している。

ブロディはこう語る。「ここ数年、インターネットで人がぼくに対してネガティヴなことを書いているのを見てきたけど、もうこれ以上我慢するわけにはいかないんだよ。特にケニスさんに関してはね、あんな思いつきのような言いがかりをつけてきて、それで逃げおおせるなんてことにさせるわけにはいかないんだ」。

その一方で、ケニスはヴァンパイア・ウィークエンドに自分の写真を使ってもらえたこと自体は嬉しかったはずだという指摘に対してこう反論している。

「ファンのインタビューなども出回り始めて、そういう人たちにしてみれば、自分の写真がジャケットに使われているだけでも喜ぶべきだと言うんだけれども、そういうわけでもないのよね。そもそも、バンドは自分たちの利益のためにわたしの写真を勝手に使ってるんだから」とケニスは説明している。

「なにかがおかしいのよ。そこら中にわたしの写真をばらまかないでって感じなの」

05年にカリフォルニアで起きた似たような訴訟では、モデルのラッセル・クリストフが自身の写真が無断でコーヒー製品に使われ、商品の売り上げの5パーセントにあたる1560万ドル(約13億円)を賠償金として獲得している。

バンドのエズラ・クーニグは7月に訴訟については腹立たしく感じているが、係争中なのでなんにもコメントをするわけにはいかないと語っていた。


(c) NME.COM / IPC Media 2010
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする