レニー・クラヴィッツ、これまでで最も自伝的な新作を夏にリリース

レニー・クラヴィッツ、これまでで最も自伝的な新作を夏にリリース - 2008年作 『ラヴ・レヴォリューリョン』2008年作 『ラヴ・レヴォリューリョン』

レニー・クラヴィッツは2008年の『ラヴ・レヴォリューリョン』以来となる新作『Black and White America』を完成させたというが、本人によれば、20年以上にわたる自身のキャリアのなかでも個人的に最も思い入れの強い作品として仕上がっているとビルボード誌に語っている。

もともとレニーはアフリカ系の女優ロクシー・ローカーを母に、そしてユダヤ系のテレビ・プロデューサー、サイ・クラヴィツを父に持ち、音楽性もその生い立ちを反映してファンク/R&Bとロックを同等にクラシックなものとして鳴らすアプローチを打ち出してきた。しかし、今回の新作のタイトルからも汲み取れるように、レニーはおそらくそのキャリアで初めて自身の生い立ちそのものとこの作品で向き合っているのかもしれない。

「今度の作品は俺の人生の物語なんだよ」とレニーは語っている。「俺はいわゆる黒の世界と白の世界の間に挟まったまんま育ったんだよね。だから、俺の人生はいつも対照性や両極端の世界だったんだ。で、今度の新作はそうした俺の人生や俺が両親とともに経験したこと、そして俺がその生き様の中で見届けてきたものを描いているだけでなく、今となってはアフリカ系アメリカ人を大統領に擁するようになったこの国がどういうところにあるのか、そしてどういう変化を受け入れてきたのかということまで描いてるんだよ」。

「といっても、俺のアルバムはどれもパーソナルなんだけどさ」とレニーは説明する。「これはこれまでのどの作品よりも俺の人生の物語をひもといていると言えるのかもね」。

アルバムは夏にリリース予定だが、まだ具体的な日取りは決まっていないという。レコーディングは2009年からバハマで始めていて、いつもどおり、ギターのクレイグ・ロス以外にはほとんど自分ですべての楽器を演奏しているという。収録曲12曲についてレニーは「どれもテンションが高い曲ばかりで、これまで自分がやってきたアルバムの中でも最も高揚する作品だ」と語っている。

「俺が受けてきた影響という意味で考えると、ものすごくよくまとまってて、どうして俺が音楽をこよなく愛していて、どういうものを聴いてきたのか、よくわかると思うんだ。だから、ロックからファンクへ、そしてそこからポップやR&B、ジャズ、そしてブルースへとこの影響の幅広い領域を全部包括するような内容になってるんだよ」

なお、収録曲の“Come On Get It”は早くも今シーズンのNBAの宣伝にも使われていて、2月20日に行われるNBAのオールスター戦ではリアーナらとともにパフォーマンスを披露する予定だ。NBAとのタイアップ・クリップでも聴けるこの新曲は、初期のレニーをも彷彿とさせるファンク感を内に秘めた激しいロック・ナンバーとなっている。

また、今年でデビュー22年目を迎えるレニーだが、心機一転ということなのか前作を最後にレーベルもヴァージンからロードランナー/アトランティックへと移籍している。アルバム・リリース後は大々的な世界ツアーに乗り出す予定だという。

レニーの新曲“Come On Get It”のタイアップ・クリップの動画はこちらから(→http://www.youtube.com/watch?v=QPksYDzmwd4)
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