スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンは自伝の執筆を進めていることを明らかにしている。
本は『God Is Everywhere, From Here to There』(神様はどこにでもいる、そこかしこに)といって、ビリー自身のプライヴェートな生き様とバンド・メンバーとしての歩みの両方を取り上げているとか。ビリーはすでに300ページ以上は書き上げたというこの本の内容について自身の「スピリチュアルな回想録」と説明していて、来年出版するつもりだという。
「ぼくのパーソナルな生活とバンドの生活の中身についての興味深い洞察になってると思うんだ」とビリーはローリング・ストーン誌に説明している。「しかも、完全に自分だけで書き切ろうと思ったから、ほとんど頭のおかしいやり方なんだよね。毎日本のために1時間は使うことにしていて、それは普段なら音楽を書くために回す時間なんだよ。ということは、音楽にあてる時間を削るつもりもまるでないから、ほかからその時間をやりくりしてこなきゃならないってことだったんだよね。いずれにしても、1つの旅という内容になっているのは確かだよ」。
ビリーはまた2005年にマイスペースの自分のページに子供の頃に受けた虐待経験を綴って大きな論議を呼んだが、今回の自伝はそれを再録したものではなく、すべて新たに執筆したものだとも語っている。「全部、まったく新しい素材なんだ」とビリーは説明する。「だけど、ぼくが児童虐待のこととかについて打ち明けるようになって、それに対して人々が『おまえ程度の経験で虐待を語る資格はない』とか言い出した時にはもう本当にうんざりしたよ。もうそうなるとさ、『こっちは父親に片腕ひきちぎられてるんだから、おまえがなんか言ってんじゃねーよ』っていう世界なんだよね。そうじゃなくて、ぼくは自分の辿ってきた旅路を語ってるだけなんだから。それが、自分はこれっぱかししか虐待されてなくてすみませんって感じなんだよね」。
なお、ビリーは先頃『Oceania』と『Teargarden』の2枚のアルバムと、スマッシング・パンプキンズの旧作の再発に取りかかっていると明らかにしていて、さらにはパンプキンズのオリジナル・ラインナップは「絶対に復活させない」とも主張している。
(c) NME.COM / IPC Media 2011