コールドプレイは新作『マイロ・ザイロト』を「分裂症的な」アルバムと説明していて、この変わったタイトルについては、今回の収録楽曲の多様性を反映したものだと語っている。
ボーカルのクリス・マーティンは新作についてこう語っている。「間違いなく分裂症的な作品で、次から次へと音が変わっていくんだよね。『マイロ・ザイロト』っていう変な名前で呼ぶことにしたのもそのせいなんだよ。あまりにも多くの人たちがぼくたちについて、いい意味でも悪い意味でも、もうわかったと決め込んでいるみたいだったから、これでまた振り出しに戻った気分になって、自分たちが実際に聴いていて大好きな音を全部反映させられるって思ったんだ」。
さらにドラムのウィル・チャンピオンはバンドとしてはもともとアコースティック・アルバムを制作する予定でいたのだが、“パラダイス”を書いた時点でその目論みも見事に崩れてしまい、当初は2枚のアルバムを近い期間のうちにリリースしてしまおうとも考えていたと語っている。
「この曲を書いていくごく初期の段階で、アコースティックの楽器をよく使っていて、小さくまとまったサウンドで、すごく親密な、内省的な作品をレコーディングすることになるのかもってなんとなく考えてたんだよ。そこへ“パラダイス”が書けちゃって、これだともうアコースティックではやれないってみんなにもわかったんだよね。だったら、『このアルバムをまずは片付けちゃって、それからまた別なアルバムを作ればいいや』とも思ったんだけど、ぼくたちというバンドがふたつ以上のものに気持ちを集中できないということもすぐに自覚することになったんだね」
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