人気の巨大アップローダー、メガアップロードがアメリカ政府の追及により閉鎖へ

ユーザーがファイルをアップロードしては他ユーザーへダウンロード提供するアップローダーのアメリカの巨大サイト、メガアップロードが著作権保護法侵害などにより閉鎖に追い込まれた。一時期には世界でも13番目のヒット数を誇る超人気サイトでもあったメガアップロードはヴァージニア州にある連邦検察局からの告発により現在では閉鎖され、事業主らが容疑を追及されている。

メガアップロード側の主張ではサイトへの不法ダウンロードなどをめぐるクレームには出来る限り対応してきたということだが、検察はサイトのせいで5億ドル(約385億円)相当もの著作権損害が発生していると追及しているとニューヨーク・タイムズ紙が伝えている。

その一方でBBCでは今回の事件では著作権侵害のほか、恐喝未遂や資金洗浄などの容疑も問われていると伝えている。また、アメリカの連邦捜査局(FBI)はメガアップロードの5千万ドル(約38億円)相当の資産をすでに差し押さえていて、9か国に20名の指名手配を行っているという。

FBIのウェブサイトでは次のように事件に言及している。

「今回の事件はアメリカ合衆国政府が捜査した著作権関連事件としては最大規模のものであり、公的なコンテンツ・ストレージと提供手段を不正使用することによって知的財産権を侵す犯罪を遂行し容易にしようと試みたものである」

しかし、閉鎖される前にメガアップロードは次のようなメッセージを掲げていたという。「事実としてはメガアップロードでやりとりされていたコンテンツの膨大な部分は合法な内容だったということであって、わたしたちはこのまま消えるようなことはしません」。

「コンテンツ業界のなかで、わたしたちの誇った人気を参考にされたいという向きがあればいつでもご相談に応じます。優れた企画もいくつかあります。ぜひご連絡をお待ちしております」

なお、現在アメリカの議会ではネットでの著作権侵害を規制する強硬措置を可能にするオンライン海賊行為防止法(SOPA)と知的財産保護法(PIPA)の成立が審議されていて、それが大きな波紋を呼んでいる。問題となるのはこの両法律が施行されると、アメリカ政府には裁判所の許可なくして著作権侵害にあたると思しきサイトへの一般的なアクセスを遮断する権限が与えられてしまうということで、この法案への反対表明として1月18日にはウィキペディアやグーグルの英語版など7千に及ぶサイトが一斉に通常のサーヴィスを24時間閉鎖する抗議活動を行った。


(c) NME.COM / IPC Media 2012
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする