1月20日に他界したアメリカのR&Bを代表する歌手エタ・ジェイムズをビヨンセ、アリサ・フランクリン、息子のドント・ジェイムズらが追悼している。
エタは先月呼吸困難に陥りカリフォルニア州リヴァーサイドの病院に担ぎ込まれ集中治療室で治療を受けていたが、その後快方に向かいいったん退院したものの、再び入院してそのまま息を引き取った。エタは認知症と白血病を患っていて、昨年11月にリリースした『The Dreamer』が最後のアルバムになるとも宣言していた。
チェス・レコードの内幕を描いた2008年の映画『キャデラック・レコード』でエタを演じたビヨンセは自身のオフィシャル・サイトで次のようにエタの死を悼んでいる。
「これは大きな損失です。エタ・ジェイムズはわたしたちの時代における最も偉大なヴォーカリストのひとりでした。こんな女王のような人と会えることができたことは幸福だったと思います。エタの音楽的な貢献はいつまでも生き続けることでしょう」
さらにビヨンセはこう続けている。「エタを演じることはわたし自身について学ぶところが多々あったし、エタの音楽を歌うことはわたしにより力強いアーティストになるという決意を奮い起こしました。エタがいとも簡単に歌を口にすれば、そこからはエタの痛みと達成が伝わってくるものでした。歌を深い感情から伝えるというやり方でエタは自身の物語をまったくフィルターのかかってない状態で語っていたのです」。
アリサ・フランクリンは次のように敬意を表している。「エタ・ジェイムズはわたしたちの世代のソウル・シンガーのなかで最も偉大なひとりでした。まったくもってアメリカのオリジナルな才能ね! “プッシュオーヴァー”“アット・ラスト”やエタが歌ったものやレコーディングしたものはなんでも大好きだった。エタが歌えば、みんな聴いたものよ!」
ピンクは次のようにツイートしている。「偉大なるエタ・ジェイムズにR.I.P.(ご冥福を)。あなたの声と闘いはわたしやほかの多くの人たちを触発しました。レコーディングを通して人は永遠に生きることができるという思いが大好き」。
MCハマーは次のように回想している。「エタが歌うと、エタはそのまま歌となり、痛みとなり、愛となり、栄光となる才能に恵まれていた。R.I.P.エタ・ジェイムズ」。
モトリー・クルーのニッキー・シックスは次のようにツイートしている。「R.I.P.エタ・ジェイムズ。自分たちの多くにとってあなたの歌は慰めとなり、起爆剤ともなりました」。
息を引き取る際に枕元にいたというドント・ジェイムズは次のように綴っている。「確かに今日、世界は伝説を失いました。母のことをとても誇りに思い、感謝しています」。
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