ザ・ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツ、現在のジャズ・ユニットとジャズを語る

ザ・ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツ、現在のジャズ・ユニットとジャズを語る

今年活動50周年記念を迎えるザ・ローリング・ストーンズだが、ドラムのチャーリー・ワッツは自身がメンバーとして参加しているジャズ・カルテット、ABC・アンド・D・オブ・ブギ・ウギとしての新作『ライヴ・イン・パリ』をリリースし、ライヴもひとしきり行っている。

これまで自身のリーダー・バンドも率いてきたチャーリーだが、このバンドについては自分はあくまでもメンバーで、ちょうどストーンズがオフだった3年前から声がかかったので絶えず活動を続けているほかの3名のメンバーのスケジュールにあわせて活動を行なっているとチャーリーはスピナーに説明している。また、ベースのデイヴ・グリーンはチャーリーが5歳だった頃からの幼馴染で、ジャズ・ベースとしてはヨーロッパでも指折りの人物だとチャーリーは語っている。

なお、今回のユニットではアコースティック・ピアノ2台に対してリズム・セクションという構成になっているが、ストーンズとしての演奏とどう違うのかという問いにチャーリーはバックビートを叩くという意味では同じだと答えて、「違うのは音のヴォリュームだけなんだよ」と語っている。「ロック・バンドと一緒にスタジアムで演奏するとなると、ヴォリュームを上げてそれを一貫してやらなきゃならないんだよ。でも、ピアノ1台のソロになったら、当然ヴォリュームを落とさなきゃならないわけで、基本的に耳で判断すればいいだけのことなんだよ」。

その一方で、ジャズがかつてほど馴染のあるものではなくなってきていることについては次のように語っている。「かつてジャズはものすごくポピュラーだったし、プレイヤーといえば、みんなジャズ・ミュージシャンだったんだよね。時にはザ・ビートルズと演奏することがあっても、基本的にみんなジャズのプレイヤーだったんだよ。でも、そんな区別もなくなって今はなんでも一緒だよね。ただのひとつの音楽なんだよ。ぼくが若かった頃は基本的にジャズはアメリカのものだったけど、今は世界的なものになってて、それはいいことだと思うよ。アメリカと同様にヨーロッパにももっと腕の立つプレイヤーが活躍するようになってね。今じゃもっとオープンになってて、オンラインでやれることとか、いろんなことがもっと開かれたものになってきてるよ。でも、レコードで誰が演奏しているのか、ベースは誰でエンジニアは誰だってことを知るのはぼくが若かった頃はもっと重大なことだったんだよ。そういうことはもっとシリアスなものだったんだ。今じゃ誰が演奏してようと知ったこっちゃない感じだからね。どうせ機械なのかもしれないし」。

なお、チャーリーのバンド活動はストーンズのツアーの直前直後に行われることが多いのが慣例だ。
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