元R.E.M.のマイケル・スタイプがオバマ大統領の再選を後押しするサイト、「90日、90の理由」にエッセイを寄せている。
このサイトは作家のデイヴ・エッガーズやデス・キャブ・フォー・キューティーのマネージャーのジョーダン・カーランドが主催していて、サイトの1日目のエッセイではデス・キャブのベン・ギバードが「オバマはアメリカの歴史上、ゲイ・カップルの婚姻の権利と法の下で同性婚のカップルが婚姻の恩恵をこうむる権利を認めた初めての大統領だから」と支持の理由を明らかにしていた。
今回のマイケルのエッセイは作家で映画監督としても活躍するトム・ギルロイとの連名のものになっていて、ふたりは共和党の政策を「永続的な特権階級を生み出すためのもの」と批判している。
ふたりはそもそも民主的な社会の理想とは人がすべて平等で機会も均等であることが実現された社会だとしていて、「民主制とは階級構造が永続的になくなり、『アメリカン・ドリーム』と同等の機会均等や社会の流動性をすべての市民が享受する社会への展望だ」と説いていて、そんな具体例として性転換を行った人や女たらしが一緒に職場で働けて、英語を喋ることのできない清掃員が会社社長と同じレヴェルの医療サーヴィスを受けられる社会なのだと主張している。
しかし、共和党の政策はそれとは相反するもので「永続的な特権階級を生み出すためのもので、特権を持った一部の上流階級だけが大多数のアメリカ人よりもたやすくアメリカン・ドリームを手にすることのできる」仕組みを用意するものだと糾弾している。ふたりは共和党の政策は、健康医療、公的教育、税制、法的保護、公平な結婚機会、職場の安全、選挙権、生涯賃金、女性の権利などにおいて、ことごとく機会均等を阻害するものになっていると指摘していて、こういう政策によって「特権的な階級が生み出され、金持ちの間だけで平等が実現される社会が作られるのだ」と説いている。
「そんな社会にアメリカが変えられていくのが構わないなら、このままなにもしないで、そうさせればいいだけの話。でも、この話を読んで気分が悪くなったら、投票しよう。それだけの簡単なことなのです」とふたりはエッセイを締めくくっている。