これまでナイン・インチ・ネイルズとしての活動再開の機が熟してきているとほのめかしてきたトレント・レズナーだが、2014年にリリースするナイン・インチ・ネイルズのコンピ盤収録に向けて新曲制作を目指していると『ザ・ニューヨーカー』誌が伝えている。
コンピ盤には新曲を2曲収録する予定で、その後、アルバム制作に乗り出したいとトレントは考えているとか。
その一方で、トレントがドクター・ドレーのオーディオ会社、ビーツ・バイ・ドレーと進めている共同プロジェクトが音楽ストリーミング・サーヴィスであることが明らかになっている。現在、デイジーという仮タイトルで進められているこのストリーミング・サーヴィスは、スポティファイなどでは得られない選別作業をユーザーのために肩代わりするものになっているとか。
「ちゃんとライセンスをクリアーした音源が1600万ファイル転がってたところで、掘り出し物にはまるでぶち当たらないものなんだよ」とトレントはデイジーのコンセプトについて説明している。「何重にもわたる、レベルの高い選別システムが欠けてるんだよね。これだけの情報が浴びせられるほど揃っているというのはそれは素晴らしいことだけど、信頼のおけるフィルターで選別できるかということにやっぱり大きな価値があるんだよ。自分のことをほんとにわかってくれてるやつとレコード店に行って、いろいろ勧められるのと似たようなもんだよね。それと、わざわざ聴く必要のないものもよくわかってくれるっていうね」
また、トレントは『ローリング・ストーン』誌に対してナイン・インチ・ネイルズとしての作品制作が進んでいると次のようにほのめかしていた。
「すべての兆候がそうだと言っているね……そう、だから新しい音源はいずれ発表される予定だよ。いくつか今進行中のものがあるんだ」
また、ナイン・インチ・ネイルズとしての今後のライヴの可能性についても次のように話している。
「うん、やってもいいような気がしたら、可能性としてはあるね。もうやらないとは自分から言ったことはないし、ただ、ああいう形ではもう続けられないという話だったんだよ」
ここのところ、トレントは自身のユニット、ハウ・トゥ・デストロイ・エンジェルズや映画『ドラゴン・タトゥーの女』や『ソーシャル・ネットワーク』のサウンドトラック、あるいはゲーム『コール・オブ・デューティー ブラック・オプスⅡ』の音楽制作などで多忙にしていて、クィーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジの新作にも楽曲を提供しているという。
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