アメリカのコーネル大学がモッシュ・ピットとサークル・ピットの研究論文を発表

アメリカのコーネル大学がモッシュ・ピットとサークル・ピットの研究論文を発表

名門として知られるニューヨークのコーネル大学の研究所がロック・コンサートにおけるモッシュ・ピットについての研究を発表している。

研究はコーネル大学の原子物理学及び固体物理学研究所によるもので、特に物理と社会の関わりに注目した研究で、『ヘヴィ・メタル・コンサートにおけるモッシャーの集合的運動』という論文として発表されている。

論文ではモッシュ・ピットの運動と気体の分散運動との間の類似点に注目していて、ジェシー・L・シルヴァーバーグ、マシュー・ビアバウム、ジェイムス・P・セスナ、イタイ・コーエンの連名による研究として次のように導入部で説明している。

「人間の集合的行動形態はその社会的な文脈によって平穏なものからパニック状態のものなど、さまざまな形態を取る。ネットで公に閲覧できる動画を素材にして、本稿ではヘヴィ・メタル・コンサートに参加している観客たちの極めてエネルギーに溢れた集合的行動についての研究を試みた」

論文はさらにこう続けている。

「こうした過激な性格の社会的集会においては同じような極端な行動形態が複数発生する。ひとつはモッシュ・ピットと呼ばれる気体のような無秩序な運動状態と、もうひとつはサークル・ピットと呼ばれる一定の運動法則を持った渦巻き状の運動状態である。どちらの現象も、物体が異常に群がっている状況で再現できるもので、人間の集合的行動形態が単純化されたモデルによる実験と呼応するものであることを示している」

論文の全文はこちらから→
http://arxiv.org/pdf/1302.1886v1.pdf

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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