デペッシュ・モードのデイヴ・ガーン、09年の膀胱がん手術について語る

デペッシュ・モードのデイヴ・ガーン、09年の膀胱がん手術について語る

新作『デルタ・マシーン』のヨーロッパとアメリカのツアーを5月7日から行うと先頃発表したデペッシュ・モードだが、ヴォーカルのデイヴ・ガーンは2009年にがんとの闘病を行っていたことを明らかにしている。

バンドは2009年に前作『サウンズ・オブ・ザ・ユニバース』のツアーを行っていたが、ギリシャのアテネ公演の出番直前にデイヴは楽屋で容体が悪くなり、担ぎ込まれた病院で膀胱にできていた腫瘍の手術を行った。この時のことをデイヴは次のように『Q』誌に回想している。

「最初は胃腸炎だと言われたんだよね。でも、超音波エコーで探っていくと、医者が『なんか見えますね』って言って、もう一人医師を連れてきて、その医師から『膀胱に腫瘍ができています。明日ならぼくが執刀して手術もできますよ』って告げられたんだ」

「薬中がいろいろ理由をつけて薬をやめるのを引き伸ばすみたいに、ぼくも医師の説得にかかったよ。ちょっと待ってくれと。ぼくは今ツアーをやってるんだ、8か月先まで組まれてあって、手術はその後だってね。頭から拒否したからね。そしたら、その腫瘍担当の医師がぼくのベッドの枕元で跪いてこう言ったんだよ。『これはチャンスなんです。腫瘍は壁の内側にとどまっているだけだからです。こんな初期症状のがんをみつけるなんて、どれだけ幸運なことかおわかりですか?』ってね」

しかし、手術から1週間経った頃が一番しんどかったとデイヴはその時の妻との会話を振り返っている。
「妻の目を見て、『きっと大丈夫だから』って言ったんだけど、妻の方が『わたしは大丈夫じゃないわよ! 別にもう死んだっていいんだってあなたが考えてることが大丈夫じゃないから! そのまま死んでわたしを残していくなんて』って言ってきたんだよ。ぼくが言葉の外に込めていた意味を汲んでたんだよね、『これがうまくいかなくても、いい人生だったし、子供たちも元気だし』っていうね。妻としては『くだらないこと言ってんじゃないわよ』って気分だったんだね」

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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