ポール・マッカートニーは1969年にザ・ビートルズが解散に向かって体制が崩壊した時期に、精神的に破綻しかねなかったところを妻リンダが救ってくれたと明らかにしている。
ポールは、9月6日に刊行される伝記本『Man On The Run: Paul McCartney In The 1970s』の中でこのことを明らかにしていて、作者のトム・ドイルはビートルズが解散を迎えていく中でポールが著しい自信の喪失を経験し、スコットランドに購入した牧場へと身を隠す様子を描出しているが、その一部を『ザ・サンデイ・タイムズ』紙が次のように紹介している。
「日に日にポールの様子は確実におかしくなっていった。夜は寝つけないことが多く、ポールは不安から身体を震わせ、日中は酒浸りとなるか大麻で自分を落ち着かせることに終始していた。生まれて初めてポールは自身の無力さを思い知らされることになった。ポールは言ってみればアイデンティティ崩壊の危機を最も極端な形で経験していたのだ。ベッドから這い出ることがあれば、まずはウィスキーの瓶に手を伸ばし、午後3時にはたいてい酩酊することになっていた」
ドイルは本の執筆のためにポールにインタヴューを行っていて、その中でポールは自身の再起について次のように説明している。
「ぼくを救ってくれたのはリンダで、それは全部家庭っていう環境の中で行われたことだったんだよ」
その後、立ち直ったポールは1970年4月にザ・ビートルズとの別れを宣言することになった。
ポールはニューヨーク出身の写真家でロック・フォトグラファーとしても有名だったリンダ・イーストマンと1969年3月に挙式し、ポールはリンダが乳がんのため他界した98年まで夫として添い遂げた。ポールは11年10月に3度目の妻となるナンシー・シェヴェルと結婚している。
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