チャーチズのローレン・メイベリー、ネットでの自身に対する女性蔑視に反論
2013.10.01 20:45
9月25日にデビュー・アルバム『ザ・ボーンズ・オ ブ・ワット・ユー・ビリーヴ』をリリースしたチャーチズだが、ヴォーカルのローレン・メイベリーはネットで横行する女性蔑視についての苛立たしさを表明している。
『ザ・ガーディアン』紙のブログに寄稿したローレンは、バンドのソーシャル・メディアを通して書き込まれた「不適当」で「明らかに品位に欠けた」メッセージの数々やローレンへの口説きメールなどを紹介し、さらにローレンに宛てられた「遅かれ早かれ折り合いをつけていかなきゃならないようなことだよ。こんなことですぐに腹を立てるようじゃ音楽業界には向いてないんじゃないの」というメッセージを紹介している。これに対してローレンは次のように反論している。
「でも、だったらなんで女だからってこういうことと『折り合いをつけていかなきゃならない』の? もちろん、わたしは今やってる仕事をやれてすごく幸運だと思っているし、インターネットを使っている人たちがわたしたちのバンドのことを気にかけてくれなければ生活の糧として音楽を作っていくこともできなかったはずだということも、痛いほどわかっているつもりです。でも、だからってこういうコメントをしても全然いいんだと、わたしのような立場の女性はこういう扱いを受けて当然なんだと、受け入れていかなきゃならないということなのでしょうか。どんな形であれ、人を(欲望の)対象物として扱うようなことは、折り合いをつけていかなきゃならないようなことではありません」
ローレンはバンドに届くメッセージはすべて目を通していると説明していて、今年に入ってから情けなくて涙してしまったことが何度もあると次のように語っている。
「ここ1年の間、あまりにも腹立たしくなって疲れ果てた時など、トイレに籠もって泣きじゃくってはトイレの鏡に映った自分と『ほら、しっかりして! バンドがあるんだから』と励まし合ったことが恥ずかしながら一度ならずありました。でも、泣いていたのが落ち着いてくると、どんどん疑問が湧いてくるのです。なんでこんなことでわたしが泣かなきゃいけないの? どうしてわたしが横暴に扱われて、居心地の悪さを強いられて、貶められている気分にならなきゃいけないの? どうしてわたしたちみんなで声を大にしてこのことを言っちゃいけないの?」
ローレンは今回の自分のブログによって音楽業界に関わる女性がどう見られているのかということについての問題提起となれば嬉しいと語っていて、さらに人々が「現状をただ受け入れるような泣き寝入りを拒否する」きっかけになればと綴っている。そして、ローレンは「わたしたちにとって活動はいつでも音楽のことであったし、これからもそうであるように願っていますし、今からもその音楽に取りかかってきます」と記事を締め括っている。
バンドは10月中にイギリスをツアーしてから来年から大々的なヨーロッパ・ツアーを予定している。
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