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「こんばんは。くるりです!」という岸田の普段着チックなMCからいきなり“ワンダーフォーゲル”の軽快なビートが走り出す! 磐石のグルーヴ・メーカー=ボボ(Dr)、細かいシーケンスもラウドな伴奏も自在に弾きこなす世武裕子(Key・Cho)というお馴染みのサポート陣とともに、シンプルで芳醇なロックと歌をEARTH STAGEの隅々まで鳴らしていく岸田&佐藤。「うわ、仰山いはるわ。数の子みたいで……(笑)」と、後方までぎっちり埋まったフロアを見回して笑う岸田。“ばらの花”をしっとり歌い上げた後、「12月25日に新しいシングルが出たんですよ。この曲には素晴らしいゲストが参加してくれてるんですけど……」という岸田の声に、会場が色めき立つ。「ご紹介しましょう。ユーミン!」。来た! 本当にあの松任谷由実がオン・ステージ! ひときわ大きな歓声の中、一緒に歌う曲はもちろん共作シングル曲“シャツを洗えば”。冬の闇夜も洗濯日和の青空に変えるような爽快なポップ・ナンバーに、フロアも手拍子で応える。「みんな、ええもん観たなあ!」と岸田。最後の曲は“太陽のブルース”。滋味深く、聴く者の身体に染み渡るメロディと音が、年の瀬のひとときを祝福するように心地好く響いた。(高橋智樹)