『高慢と偏見とゾンビ』を観た

『高慢と偏見とゾンビ』を観た
ラブロマンスでありながらカンフーアクションでソンビパニック映画でもある。
というとジェイン・オースティンの名作『高慢と偏見』の文学性を台無しにして笑い飛ばすような映画なのかと思うかもしれないが、ものすごく知的でオシャレで、世界終末時計があと3分の現代ならではの文学性を持つ素晴らしい映画だった。

ゾンビが登場する以外はストーリーはほぼ元ネタのままで、名セリフもまんま散りばめられているわけなので『高慢と偏見』の普遍性がやはり凄いとも言える。
でもマッシュアップ小説にした、ティム・バートン作品の脚本を手掛けるセス・グレアム=スミスが凄いとも言えるし、プロデューサーとして映画化しようと言い出したナタリー・ポートマンがすごいとも言えるし、「大マジでやってる感」と「わかってる感」を両立させながら完璧な映画にしてしまった監督や出演者(リリー・ジェームズとサム・ライリーが本当にいい)が凄いとも言える。

しかしソンビを使ってでも「真実の愛」を感じたいという時代の潜在的欲求がこの映画を作らせたような気もする。

9月30日公開。
こんな映画もヒットしてほしい。(古河)
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